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「お客さんは服のブランド名なんて覚えてない」

短パン社長が語る、アパレル不振の原因と対策

2017年5月30日(火)

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「買いたい服がない、わけがない」

SNS(交流サイト)を通じて積極的に情報発信しています。ご自分の名前を付けたブランド「ケイスケオクノヤ」も、SNSだけで受注販売する方法を取っています。どうしてこのビジネスモデルに至ったのですか。

奥ノ谷:(家業である)今の会社に入って間もなく、前の会社の時の調子で、新しいブランドを立ち上げました。無名のブランドなので、お客さんは来ません。閑古鳥が鳴いている状況が2年ぐらい続きました。

 そんな時期でも展示会に来てくれる人が何人かいて、素直に理由を聞いてみたら、「奥ノ谷のことが好きだから」と言われました。そこで、自分を広告塔にして、SNSなどを使ってどんどん発信していくやり方に変えました。

 「この人から商品を買いたい」という需要はあると思います。

 先ほど、お客さんはブランド名や会社名は覚えていないと言いましたが、そのお店にいる店長や店員の顔と名前は覚えていますから。僕自身について言えば、「短パン社長から商品を買いたい」という人がいるわけです。日経ビジネスの昨年秋のアパレル特集は「買いたい服がない」というタイトルでしたが、僕自身は「買いたい服がない、わけがない」と考えています。

 ケイスケオクノヤで短パンを作ったとき、「売れなかったら、余った生地は別ブランドでパーカーに転用しよう」と考えていましたが、1日で157枚が完売しました。

 この時、「消費者は『この人から商品を買いたい』という感覚を持っている」と確信しました。現在は1カ月半に1回程度、新商品を出していますが、受注生産なので在庫は当然ゼロ。店舗維持費も不要。原価率が45%程度なので、素材もかなり良いものを使って国内生産できます。

 でも、僕が会社を継いだ時にいきなりこのやり方を始めても、うまくいかなかったでしょうね。苦しんだ過程があって、今があるんだと思います。

 自分自身がそういう経験をしているので、うちの商品を扱ってもらっているお店には「何も買わなくても、週1回、店に来てくれるお客さんはいますか」といつも聞いています。そういうお客さんを増やすのが重要だと思います。ただお洒落なイメージを打ち出しているだけではお客さんには選ばれません。

 でも、僕の真似をしてSNSで発信しろと言っているわけではないんです。

 例えば、インターネット販売もSNSもやってないのに、繁盛しているお店が九州にあります。そのお店を見ると、週1回、開店2時間前にスタッフ全員が集まって、お客さんにお礼の手紙を書いているんです。大抵のお店はそれを怠ります。結局、人間ってそういうところに共感するんでしょうね。

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「誰がアパレルを殺すのか」のバックナンバー

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「「お客さんは服のブランド名なんて覚えてない」」の著者

杉原 淳一

杉原 淳一(すぎはら・じゅんいち)

日経ビジネス記者

2005年、日本経済新聞社に入社し、大阪経済部に配属。2009年に東京に異動し、経済部で銀行や農林水産省、財務省、金融庁などを担当。2015年4月から日経ビジネスで金融機関を中心に取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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