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「ユニクロになろうとは思わない」

ファクトリエ・山田氏が目指す「価値創造」とは

2016年10月12日(水)

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 国内工場と直接取引して作ったシャツや革靴などを、インターネットを通じて販売するファクトリーブランド「ファクトリエ」。商社や中間業者の中抜きによってコストを下げ、販売価格に対して高品質な商品を供給する、というビジネスモデルで急成長している。SPA(製造小売り)モデルで成功したユニクロと比較されることもあるが、ファクトリエを運営するライフスタイルアクセントの山田敏夫CEO(最高経営責任者)は「ユニクロになろうとは思わない」と言い切る。

 中国への工場移転で国内産業の空洞化を招き、過剰生産による価格下落にも苦しむ日本のアパレル業界。ファクトリエのビジネスモデルはそんな業界全体に対するアンチテーゼとも取れる。日本のアパレルを蝕む病巣の分析と、それを踏まえてファクトリエが目指す未来について、山田氏に話を聞いた。

山田CEOは1982年、熊本の老舗婦人服店に生まれた。2012年にライフスタイルアクセントを設立し、「ファクトリエ」を開始した。

大手アパレルの下請けだった工場と直接取引し、それをインターネットで直接販売するビジネスモデルを確立しました。

 「大きく3つの壁がありました。そもそも工場がない。次に、やっと探し出しても、コスト削減に慣れてしまって肝心の技術が失われている。さらに、そんな状況だから若い人が誰も入ってこない産業になっていました。我々がやっているのは、百貨店が5万円で売っているジャケットを2万5000円で売るという、『コスト削減型』ビジネスではありません。百貨店と同じ5万円という値段で売ったとしても、そのジャケットに10万円の価値があるという『価値創造型』です。低価格を前提にしないので、価格決定権を工場に渡しています。我々が消費者に売る値段は、工場が我々に売る値段の倍と決めています」

 「技術のある工場の名前を世間に広め、彼らがお客さんや次の働き手と直に接してもらえる仕組みを作っています。例えば見学ツアーで顧客の声を直接届けるとか、10~20の工場を集めて就活イベントもやっています。こうした取り組みを我々が主催出来るのも、工場と直接取引し、それを直販しているからです。でなければ、まず商社に相談にいって、アパレルブランドや卸業者に声をかけて、と何段階も踏む必要があります」

コメント5件コメント/レビュー

すごく納得のいく考え方だと思う。
日本は『社会に認められるための上場』が多い気がする。
それに経営者の方が言うほど高い服ではない。高額所得者が買うのではなく、「せっかく買うならちゃんとしたものを」と思う客が買うのだと思う。

こういった企業が日本の技術や産業を残してくれるとありがたいと思います。(2016/10/20 19:18)

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「「ユニクロになろうとは思わない」」の著者

杉原 淳一

杉原 淳一(すぎはら・じゅんいち)

日経ビジネス記者

2005年、日本経済新聞社に入社し、大阪経済部に配属。2009年に東京に異動し、経済部で銀行や農林水産省、財務省、金融庁などを担当。2015年4月から日経ビジネスで金融機関を中心に取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

すごく納得のいく考え方だと思う。
日本は『社会に認められるための上場』が多い気がする。
それに経営者の方が言うほど高い服ではない。高額所得者が買うのではなく、「せっかく買うならちゃんとしたものを」と思う客が買うのだと思う。

こういった企業が日本の技術や産業を残してくれるとありがたいと思います。(2016/10/20 19:18)

下手にマスを狙うよりも特定顧客向けにカスタマイズというのは、一つの正解と思うが、

その「特定顧客」の懐事情に振り回されるリスクをどう見るか。(2016/10/17 15:15)

悪くはない。が、サイトを見たが自分の金銭感覚からすると手が出せない価格帯の商品だ。こういう嗜好品としてのファッションの市場はそれほど大きいだろうか。1割もあるのだか。
また、プロダクトアウト型の「日本製」にこだわるアパレルだと、単品にはなるが鎌倉シャツなり、タビオなり、先例は結構あるかもしれない。(2016/10/12 21:09)

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