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サントリー新浪社長が語る「トランプとTPP」

2016年10月17日(月)

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サントリーホールディングス(HD)の新浪剛史社長に「もしトランプが米大統領になったら…」何が起こるか聞いた。同社は、2014年に米蒸留酒大手ビームを約1兆6500億円で買収し、米国ビジネスを急加速させている。同社長はダボス会議に参加するなど「国際派」として知られる。(聞き手 藤村 広平)

日経ビジネスオンラインは「もしトランプが大統領になったら…」を特集しています。
本記事以外の特集記事もぜひお読みください。

米大統領選が迫ってきました。

(写真:的野弘路)

新浪:ビームサントリーを通じて米国にコミットしているので、注目しています。(ビームには)日本発のサントリーの技術を導入していきたいし、逆に(ビームが主要生産拠点を置く)ケンタッキー州から世界各国への輸出の拡大も考えています。

 世界中でナショナリズムが沸き上がっているのは事実ですが、経済がボーダレス化する流れを断ち切るのは無理だと思う(トランプ候補が掲げる政策については「ガキ大将トランプ氏、小学校生で先生にパンチ!」をお読みください)。米国や中国の友人たちはどう考えているのか。個人的なネットワークも使って意見を聞いているところです。

 トランプさんはビジネスマンですから、非現実的な政策を進めることはないと思います。共和党候補になるまでの選挙キャンペーンと、大統領になるための選挙キャンペーンを見比べても、やっぱり暴言の量は減っていますよね。

トランプ候補が当選した場合、日本企業に与えるネガティブな影響には、どんなものがあると考えていますか。

新浪:たとえば「米国の生産拠点をメキシコに移す」という決断はしにくくなる。米国内の雇用が減るわけですからね。政府や諸機関からいろいろな嫌がらせをされたり、手厳しい反応が出たりするかもしれません。すると販売にも影響が及ぶ可能性が出てくる。

 ただしトランプ候補が大統領になったとしても議会の壁があります。大統領の一存でなんでも決められるわけじゃない。突拍子もないような政策は実現しないでしょう。日本では与党トップが首相として強い人事権を持ちますが、米国はホワイトハウスと議会でねじれ現象が起きると、大統領の政権基盤はかなり脆くなります。

環太平洋経済連携協定(TPP)の行方はどうなるでしょう。

新浪:これも現実的な判断をするでしょう。自由貿易が完全になくなるような手は打たないはずです。もちろん濃淡は出てくる。万が一TPPをやらないにしても、日米2国間(の自由貿易政策)を変えるとか、オバマ政権とは違ったアプローチを取ることになるでしょう。

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「サントリー新浪社長が語る「トランプとTPP」」の著者

藤村 広平

藤村 広平(ふじむら・こうへい)

日経ビジネス記者

2011年早稲田大学国際教養学部卒業、日本経済新聞社に入社。整理部勤務、総合商社インド拠点でのインターン研修などを経て、企業報道部で自動車業界を担当。2016年春から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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