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トランプの請求に日本は従うことしかできない

沖縄から見た駐留経費問題

2016年10月18日(火)

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 「日本は米軍の駐留経費を全額負担せよ。払わなければ、米軍撤退も辞さない」――。米共和党の大統領候補、ドナルド・トランプ氏の在日米軍を巡るお騒がせ発言は、日米安保体制が持つ「金で安全を買う」というある種の歪みを映し出していると言える。

 在沖縄米軍基地の全廃を訴える前泊博盛・沖縄国際大学教授は、もしトランプ氏が米大統領になったら「日本は唯々諾々と駐留経費を払ってしまう」と予想する。さらに「トランプ発言を契機に、日米安保条約が果たして何を守っているのか、日本がお金を払うだけの価値があるものか、考え直さなければいけない。中ロとの間に経済的な安保体制を組み立てることこそ日本の取るべき道だ」と主張する。(聞き手 寺岡 篤志)

日経ビジネスオンラインは「もしトランプが大統領になったら…」を特集しています。
本記事以外の特集記事もぜひお読みください。

前泊博盛氏(まえどまり・ひろもり)氏。1960年、沖縄県宮古島市生まれ。明治大学大学院博士前期課程(経済学)修了。1984年に琉球新報に入社し、社会部や政治部の記者として、防衛省、外務省、旧沖縄開発庁の取材に従事。2011年から沖縄国際大学経済学部教授。専門は基地経済の研究。

トランプ氏は、米軍の駐留経費の100%支払いを、日本を含む各国に求めると発言しています。これをどのように見ていますか。

前泊:まず前提として、トランプ氏は防衛に関して無知だと思いますね。誤った情報に基づく発言であることは踏まえておいた方がいい。

日本はいわゆる思いやり予算など7000億円以上を負担していると言われています。過去のデータでは負担割合は7割超です。

前泊:トランプ氏はそのことを知らないと思いますよ。自分に都合のいい情報だけを元に発言を構成するのは、彼独特の論理展開の仕方ですね。刺激的な数字や情報があれば、そこを一点突破していく。そういう仕掛け方が非常に上手です。

 「日本は十分な駐留経費を払っていない」と言えば、日本の安保体制に疑問を抱いている米国民は、なぜ日本のために米国の若者が血を流す必要があるのか、と反応する。事実でない情報で、米国民の頭の中の情報を勝手に操作してしまう。大統領候補の発言として一定の信頼がありますから。

裏を返せば、トランプ発言を受け入れる素地が米国民にあるということですか。

前泊:やっぱり格差の問題があります。中間層から下のクラスが、この怒りをどこにぶつければいいか考えている時に、ターゲットが示されると、そこに向かってしまう。そういうところを上手に操作しているなという気がします。

「結局はみかじめ料か」

 日本に対しては、「金を払わないならば守らないよ」とまるでみかじめ料をやりとりすることで日米同盟が成り立っているかのような印象を与えました。日本人は「結局、お金なのか」「相互信頼に基づくグローバルパートナーシップというのは建前だったのか」「トモダチってそんなものだったのか」と感じているでしょう。

コメント18件コメント/レビュー

「国家に真の友人はいない」 キッシンジャー
基地は日本の為などど今も信じている、信じようとしている人がいる。コレこそ信じられない。
米国内でも不要と考える人がいると報じられているのにである。
そもそも日本に米軍基地を置いた初期の目的も日本を守るためではない。
経済、技術製品に不利、不公平な網を掛けられ、その損失は、トランプの言い値?を払っても
お釣りがくる。(2016/10/24 14:21)

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「トランプの請求に日本は従うことしかできない」の著者

寺岡 篤志

寺岡 篤志(てらおか・あつし)

日経ビジネス記者

日本経済新聞で社会部、東日本大震災の専任担当などを経て2016年4月から日経ビジネス記者。自動車、化学などが担当分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「国家に真の友人はいない」 キッシンジャー
基地は日本の為などど今も信じている、信じようとしている人がいる。コレこそ信じられない。
米国内でも不要と考える人がいると報じられているのにである。
そもそも日本に米軍基地を置いた初期の目的も日本を守るためではない。
経済、技術製品に不利、不公平な網を掛けられ、その損失は、トランプの言い値?を払っても
お釣りがくる。(2016/10/24 14:21)

何処の市民活動家と思ったら、日経記者と言う事で驚きです。
まさか、一流紙の社員でこんな客観的な視点が無い記事を見るとは思いませんでした。
空想の平和を夢見て、現実を直視しない酷い記事ですね。

まず、何処の国も国益が優先するのは当然です。中国もアメリカもそうです。
アメリカが日本を防衛するのは、日本を対中国の防波堤にしているからです。壁扱いです。
それは当然の発想で非難されるべきものでもありません。
昔、中国が北朝鮮を支援したのは同じ構図です。
日本を防衛するのがアメリカの国益になると思う限りは守るでしょう。
そして、そう思わせるのは日本の仕事です。

> なのに、なぜ日本は中国やロシアと結ばないのか。

本気で書いているのなら、国際情勢を一から勉強した方が良いでしょう。
また、アメリカと最優先で結んでいるのは、中国とロシアと比べて
一番「マシ」だからです。アメリカを全面信用している人なんていません。
そして、中国、ロシア、アメリカと大国に囲まれている日本が
何処とも同盟を結ばないなんて有り得ません。

何故アメリカを信用するなと主張する人は、国際司法裁判所の決定すら
従わずに好き勝手にふるまう中国を危険視しないのか不思議です。
中国とアメリカを同じ視点で判断していますか? 偏っていませんか?

そして、この記事の何より酷く呆れる所が、米軍は信用ならない、不要だと
書いているにも拘らず、自衛隊の軍事力増強に全く言及しない所です。

まさか、あの中国とロシアと平和条約を結べば、軍事力は不要とか
思っていらっしゃるわけでは無いでしょうね? 近代史を復習してください。(2016/10/20 10:25)

映画版のジャイアンって、どうしてあんなに「いい人」なんだろう?

日本の巨大な後方支援能力を失うことは、米国が覇権主義を完全に放棄して、西太平洋とインド洋から完全に手を引くことを意味する。
のみならず、今まで日米共同で監視していた敵潜水艦(冷戦時はソ連原潜、現在はシナ原潜)の動きを封じることが困難になる。スキを突いてシナの戦略ミサイル原潜がノーマークのまま太平洋へ躍り出て行動の自由を得たら、米国の安全保障も危機に陥る。
数年前まで、シナの戦略原潜は、まともに戦略パトロールに出ることもできなかった。理由は技術的な面と政治的な面から。特に、中南海の住人達は、自分たちがコントロールできない海底に、核ミサイルが漂い出ることが不安でしょうがなかったのだ。しかし、その状況も直に変化するだろう。米国本土により近い海域まで潜行して攻撃されれば、米国東部のワシントンやニューヨークも攻撃圏内に入ることになる。トランプにとってもヒラリーにとっても、ニューヨークを攻撃されるのは嫌だろう。(2016/10/18 22:02)

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