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最後に笑うのは「グリット」を持った人だ

グリット=努力・根性・忍耐・情熱を嗤うな(1)

2016年12月1日(木)

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 私たちは、どのライバルよりも、いい仕事をしようと心に決めた。単にみんなで集まってアイデアを考えるだけでなく、スタッフたちは、ウェンディーズにお願いして、実際に店でボランティアとして働き、ハンバーガーやフレンチフライのウェンディーズ流調理法を体得した。そんなことをしたのは、私たちだけだった。

 企画の中身を充実させたのはもちろんだが、クライアントの心を動かすために、思いつく限りのあらゆることを試みた。

 たとえば、『ウェンディーズ、バーガーキングを抜いて、全米2位のファストフードレストランに!』という見出しが躍るダミーの新聞を制作し、「わが社を選んでくだされば、これが現実になります」と言って手渡したり、社員が寝袋持参で会社に泊まり込み、企画を練ったり、髪にカーラーを巻いたり、歯を磨いたりする姿をビデオで録画し、「こんなに一生懸命やっています!」とクライアントにアピールしたり。

 そうした甲斐あって、私たちは75社のライバルのなかから選ばれた。その最も大きな理由は、「君たちほど一生懸命やってくれる会社は、ほかにない」ということだった。

 ウェンディーズの広告宣伝の担当者は、私たちが、ダミーの新聞まで作ったことが信じられないようだった。そして実際に、それから2年もたたないうちに、ウェンディーズは、マクドナルドに次ぐ全米2位のファストフードレストランになったのだ。

 私たちは、飛び抜けて優秀だったわけでも才能があったわけでもない。どの代理店よりも必死にやった――それが成功の理由だ。つまり、これがグリットなのだ。

Guts、Resilience、Initiative、Tenacity

 そう気づいてから、いわゆる成功者と言われている人たちを調べてみると、いずれもグリットがカギであることがわかった。だが、世間の人々は、こうした事実に気づいていない。そこで、ロビンと私は、本を書いて、それをみんなに知ってもらわなければと考えた。

 グリットとは、次の4つの要素に分解できる。まず、困難なことに挑み、逆境にめげない「度胸(Guts)」。次に、挫折から立ち直る「復元力(Resilience)」。3つ目が、率先して事に当たる「自発性(Initiative)」。そして、何があっても目的に向かってやり抜く「執念(Tenacity)」だ(それぞれの頭文字を取るとGRITになる)。

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「最後に笑うのは「グリット」を持った人だ」の著者

肥田 美佐子

肥田 美佐子(ひだ・みさこ)

ニューヨーク在住ジャーナリスト

「ニューズウィーク日本版」編集などを経て1997年、渡米。米広告代理店などに勤務後、独立。08年、ILOメディア賞受賞。米経済、大統領選など幅広く取材。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官