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最後に笑うのは「グリット」を持った人だ

グリット=努力・根性・忍耐・情熱を嗤うな(1)

2016年12月1日(木)

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 米国ではここ数年、成功を収めるための最も重要な要素として「グリット」が注目を集めている。その意味は、努力・根性・忍耐・情熱。人生で成功するには、IQの高さや天賦の才よりも、グリットのほうが重要であることが、科学的にも裏付けられている。米国でも(日本でも)、かつては、グリットが尊重されていたが、つい最近まで、天賦の才や優れた容姿、富を持った人が称賛され、努力や忍耐は軽んじられる傾向にあった。しかし、その流れが変わりつつあるという。『GRIT 平凡でも一流になれる「やり抜く力」』の共著者のリンダ・キャプラン・セイラー氏に、今なぜグリットが脚光を浴びているのかを聞いた。

(肥田美佐子=NY在住ジャーナリスト)

 米国ではここ数年、成功を収めるための最も重要な要素として「グリット」が注目を集めている。その意味は、努力・根性・忍耐・情熱。米国でも(日本でも)、かつては、グリットが尊重されていたが、最近では、天賦の才や優れた容姿、富を持った人が称賛され、努力の根底にあるグリットは軽んじられる傾向にある。つまり、華やかな結果にばかり目を奪われてしまい、その結果につながる過程を見ようとしない。

 ところが、功成り名を遂げた人をよく調べてみると、必ずしも生まれながら才能に恵まれた人が成功をつかみ取っているわけではない。

 たとえば、バスケットボール界のスーパースター、マイケル・ジョーダンや私の大学の同窓生で個人的にもよく知っているコリン・パウエル元米国務長官、映画監督のスティーブン・スピルバーグ、中国の電子商取引最大手アリババ集団を創業したジャック・マー会長。彼らはいずれも、幼少期は普通の子どもだった。誰一人として、神童や名手として生まれついたわけではない。

 彼らに共通するのは、誰にも負けない努力・根性・忍耐・情熱、つまりグリットである。成功を収める人々の大半に共通する事実は、天賦の才やIQという“It Factor”(イット・ファクター=生来備わった要因)ではなく、“Grit Factor”(グリット・ファクター=グリット要因)を持っていることだ。飛び抜けた才能やIQがなくても、必死に努力すれば誰でも成功できる。そして、グリットのいいところは、才能と違って後天的なものなので、いつでも、その努力を始められるところにある。

 私と長年の仕事のパートナー、ロビン・コヴァルは、グリットのすばらしさに気づき、それを多くの人に知ってもらいたいと思い、『GRIT 平凡でも一流になれる「やり抜く力」』を執筆することにした。

リンダ・キャプラン・セイラー
1997年に広告代理店キャプラン・セイラー・グループをロビン・コヴァルと共同で創業し、CEOに就任。パブリシス・キャプラン・セイラー(現・パブリシス・ニューヨーク)の会長も務めた。コダック・モーメント、アフラックのアヒルのCMなど、有名な広告キャンペーンを数多く手がけ、アメリカの「広告の殿堂」入りを果たす。リンダたちが手掛けたアフラックのアヒルのCMによって、アフラックの知名度は3%から96%に跳ね上がった。現在は、長年続けた広告代理店の仕事から離れ、大学などで主にグリッドに関する講演活動を行っている。最新刊は『GRIT 平凡でも一流になれる「やり抜く力」』(ロビン・コヴァルとの共著、日経BP社)。

弱小企業が75社との激烈な競争に勝てた理由

 この本を書こうと思ったのは、私たちの実体験がきっかけだった。1997年、ロビン・コヴァルと広告代理店キャプラン・セイラー・グループを創業した。広告業界は競争が激烈で、しかも男性中心の社会。40代の女性2人で立ち上げた会社の分の悪さは覚悟の上だった。ライバルより何倍も一生懸命に働き、工夫し、スタッフ同士が緊密に協力し合い、常にライバルの一歩先を行っていなければ、競争を勝ち抜くことはできない。

 グリットのすばらしさを最も実感したのが、2009年に米ファストフードチェーン、ウェンディーズの広告・宣伝業務を受注したときだった。それまでにも、アフラックのアヒルCMを発案したりして、小さな成功はあったが、ウェンディーズの話は仕事の規模が違った。競合は、なんと75社! キャプラン・セイラー・グループは、そのなかで最も小さく無名の代理店だった。誰も私たちの会社が勝つとは思っていなかった。ウェンディーズでさえ、まさか私たちに発注するとは当初考えもしなかったそうだ。

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「最後に笑うのは「グリット」を持った人だ」の著者

肥田 美佐子

肥田 美佐子(ひだ・みさこ)

ニューヨーク在住ジャーナリスト

「ニューズウィーク日本版」編集などを経て1997年、渡米。米広告代理店などに勤務後、独立。08年、ILOメディア賞受賞。米経済、大統領選など幅広く取材。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官