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「売れそうにない」がイノベーションを生む

追従やその場しのぎの経営はもうやめよう

2017年1月6日(金)

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nikkeiBPnetの人気コラム「田原総一朗の政財界『ここだけの話』」は2017年1月から、日経ビジネスオンラインで掲載することになりました。これからもよろしくお願いします。過去の記事はこちらからご覧ください。

 1月4日付の朝日新聞朝刊に「経済成長は永遠なのか『この200年、むしろ例外』」 という記事があった。この20年間、ゼロ成長であっても、僕たちの豊かさは変わっていないではないか、という内容だ。

 その中で、経済学者で社会思想家の佐伯啓思・京都大名誉教授は次のように述べている。

 国家が成長を必要としたのはもともと冷戦期に資本主義陣営が社会主義陣営に勝つためだった。「それだけのことにすぎない。なぜ成長が必要なのかという根源的な問いに、経済理論には実は答えがないのです」

 また、経済史専門の猪木武徳・大阪大名誉教授は、こう述べている。

 成長を謳歌したこの200年間を「経済史のなかではむしろ例外的な時期」と言う。そのうえで無理やり成長率を引き上げようとする最近の政策に異を唱える。「低成長を受け入れる成熟こそ、いまの私たちに求められているのではないでしょうか」

成長がなければ、企業は生き残れない

 僕は、違うと思う。成長しない企業は、この社会では成立しないからだ。かつての高度成長とまではいかなくとも、成長は必要だ。そのためには、いかに経営者がチャレンジ精神を持ち、新しいものを作っていくという意識が大事だと思う。だが、今の経営者がどれだけこの意識を持っているだろうか。

 ここに、「失われた20年」の原因があるように感じる。言葉の通り、日本はこの20年間、経済成長が停滞している。原因は何か。日本企業の経営者がチャレンジ精神を失ったことにあると考える。

 僕はかつて、松下電器産業(現・パナソニック)の松下幸之助氏やソニーの盛田昭夫氏、ホンダの本田宗一郎氏などの創業者を取材してきたが、皆、「世の中にないものをつくろう」という気持ちにあふれていた。いわばチャレンジ精神の塊だったのだ。

コメント8件コメント/レビュー

僕は社会人になって30年を越えますが、
30年前に世の中のいろんな産業を一通り見て驚いた(呆れた)ことは、
どこの一流企業も競合他社のマネばかりしているということ。
結局、少なくとも30年以上、こういった日本の産業の風潮は変わっていないということではないでしょうか。
これを続けると、産業の枠組みが大きくならないから自滅するか、
保身のために良からぬことをやってしのぐ。
しかし、情報が早い今の時代では、良からぬことも皆が知ることとなります。
「前例がないからこそ、成功するのだ!」
くらいの意気込みも考え方も亡くしている日本。
ご高齢の田原氏の方が、全く若々しい考え方だと思う。(2017/01/10 15:03)

「田原総一朗の政財界「ここだけの話」」のバックナンバー

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「「売れそうにない」がイノベーションを生む」の著者

田原 総一朗

田原 総一朗(たはら・そういちろう)

ジャーナリスト

1934年滋賀県生まれ。早大文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経て、フリーランスのジャーナリストとして独立。「朝まで生テレビ!」「サンデープロジェクト」等のキャスターを務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

僕は社会人になって30年を越えますが、
30年前に世の中のいろんな産業を一通り見て驚いた(呆れた)ことは、
どこの一流企業も競合他社のマネばかりしているということ。
結局、少なくとも30年以上、こういった日本の産業の風潮は変わっていないということではないでしょうか。
これを続けると、産業の枠組みが大きくならないから自滅するか、
保身のために良からぬことをやってしのぐ。
しかし、情報が早い今の時代では、良からぬことも皆が知ることとなります。
「前例がないからこそ、成功するのだ!」
くらいの意気込みも考え方も亡くしている日本。
ご高齢の田原氏の方が、全く若々しい考え方だと思う。(2017/01/10 15:03)

色々な意味・場所で間違えていると思う。
「成長しない企業は、この社会では成立しない」これは少し違う。
IT技術者のように、下りのエスカレータを上り続ける事が必要であって
現状維持でも常に変化を含めた努力が必要とされる。それを成長と言うかは別として。
シャープの件はまさに陳腐化コモディティ化する流れの下りのエスカレータで、
現実を見誤って結果的に間違った選択をしただけに過ぎない。
液晶について高品質のブランド化では利益が出ないと思わなかった事。
利益が出ているうちに売り抜けて次の売れるものを作る事が必要とされていた。
「売れそうなもの」の件は、リスクの取り方が下手糞だったということ。
「面白いもの」を作る事や売ること、これが必要だったのだ。
「面白い」からこそ作り手も意欲を持って欲しいものを作るし、
「面白い」からこそ、欲しくなり、売れるのにね。
業績が苦しくなるほど何でもリスクを避けすぎるあまり、タコが自分の足を食うだけの
時間稼ぎだけの撤退戦になっているだけ。
タイトルに戻ると、「売れそうにない」がイノベーションを生むというのは間違い。
イノベーションの元も、時が来るまでには大概「売れそうにみえない」だけ。
因果関係が違うし、売れる兆しが何時までも見えなかったら目利きが悪いだけ。(2017/01/09 22:08)

昨年さる大企業を大株主に迎えました。成長を続けるには資本が必要だったからです。で、迎えてから驚きました。必要なお金を引き出すのにクリアーすべき条項があまりにも多すぎ、しかもリスクを嫌がります。まさに「これは売れるのか?」と同じで、「この事業は成功するのか?」あるいは「失敗している前例がある」で、「その失敗に学べば良いではないか」をかみ殺すのに苦労しました。 で、石橋を叩いているうちに、機会は損失。一番の驚きは、彼らに石橋を叩いているという意識がないことです。むしろコンセンサスをとるのが大切で、赤信号皆で渡ればこわくない。それで誰かがはねられても、皆で決めた決定、皆に責任がある、すなわち誰にも責任がないという、究極の無責任体制。
これでは。成長を続けてきた会社は「普通の会社」になって成長は止まる。人生最大の失敗と悔やみましたが、世の中には失敗をおそれ、60点、70点の人生で良いとする人が結構いることを知り、その意味ではいい勉強の機会でもありました。(2017/01/06 23:14)

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三品 和広 神戸大学教授