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明らかになった韓国の意外な対日感情

2017年6月16日(金)

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 6月12日、自民党の二階俊博幹事長が、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と約1時間にわたり会談した。

 日韓関係は難しい状況が続いている。この状況はいつまで続くのか。

会談した自民党の二階俊博幹事長と韓国のムン・ジェイン大統領(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 2015年12月、岸田文雄外務大臣と韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相が会談し、従軍慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した。いわゆる「日韓合意」である。

 この合意に基づき、日本は韓国に10億円の解決金を支払い、合意の時点で生存していた元従軍慰安婦の約70%(昨年末時点)がそれを受け取ったという。

 しかし、これで解決というわけにはいかなかった。当時、韓国側は、「ソウルの日本大使館の前にある慰安婦像を撤去するよう努力する」としたが、その後、少女像が撤去されないどころか、昨年12月には釜山の日本総領事館の前に新しい慰安婦像が設置されたのだった。

 日本政府は撤去を求めた上に、長嶺安政・駐韓大使と森本康敬・釜山総領事を一時帰国させ、両国間に緊張が走った。

 日韓合意当時の大統領は、朴槿恵(パク・クネ)氏だ。しかし、彼女は3月に韓国憲法裁判所から罷免を言い渡され、その後、5月に行われた大統領選挙では、ムン氏が圧倒的な支持を得て勝利した。

 これが、日韓関係をさらに複雑なものにしている。選挙戦の最中、ムン氏は「韓国国民の多くは日韓合意に賛成していない。当選したらこれを見直し、再交渉するつもりだ」と宣言していた。さらに、彼は北朝鮮に対して友好的な姿勢を示し、「条件が整えば平壌にも行く」と発言した。これに伴い、韓国に設置されている米軍の最新鋭迎撃システム「THAAD」を撤去するかどうか考え直すとも言った。

 5月に安倍晋三首相とムン大統領が電話会談をした際、ムン大統領は「日韓合意については、韓国国民の多くが納得していない。双方が賢く解決できるよう努力する必要がある」と強く主張した。

 一方、安倍首相は、「日韓合意は両国の間で約束したものだから、未来志向の日韓関係を築くための基盤だ」として、あくまでも日韓合意の路線を維持したいという姿勢を示した。

 そこで今回、二階氏が韓国を訪れ、ムン大統領とこの問題について話し合うことになった。ムン大統領は、「解決までには時間が必要だ」と言いながら、安全保障の問題とは切り離して考えると話した。二階氏は、「未来志向の日韓関係を築きたい」という安倍首相の親書を手渡した。

 慰安婦問題については、相変わらず日韓の間で意見の隔たりがある。しかし、双方が2国間を行き来する「シャトル外交」を実施することが決まるなど、ムン大統領も日韓関係の改善について消極的ではないように見える。

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「明らかになった韓国の意外な対日感情」の著者

田原 総一朗

田原 総一朗(たはら・そういちろう)

ジャーナリスト

1934年滋賀県生まれ。早大文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経て、フリーランスのジャーナリストとして独立。「朝まで生テレビ!」「サンデープロジェクト」等のキャスターを務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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