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若き西郷隆盛に学ぶ、折れた心を情熱に変える法

今を懸命に、一歩踏み出すことを恐れずに

2017年2月11日(土)

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 立春も過ぎて春の足音が聞こえてきました。草花が芽吹く春は明るい季節のように思いますが、実は自殺が最も増える時期でもあるのです。特にまもなくやってくる3月は年間で最も自殺者が増える月なので、厚生労働省は「自殺対策強化月間」に定めて「いのちを守る自殺対策緊急プラン」を策定しています。

 確かに3月は卒業や人事異動など環境がガラリと変わる季節。意に添わない人事異動を命じられて「もう死んだ方がマシ」と落ち込むビジネスパーソンは少なくないかもしれません。

 今回は、幕末のヒーロー西郷隆盛の若き日のエピソードに迫り、折れた心を情熱に変える方法を探りたいと思います。

 というのは西郷隆盛には若い頃、いったん自殺を決意し、思い止まったものの、また入水自殺をはかったというエピソードがあるのです。結局、命が助かったことでその後、明治維新の立役者となりました。もしこの時に命を落としていたら、日本の歴史は変わっていたのではないかとも言われています。

 それではなぜ、西郷隆盛は自殺するほど心が折れたのに歴史に名を遺す偉人になれたのか、独自の視点で若き西郷隆盛の心の変遷に迫ってみたいと思います。

先公の御遺志をつぐべきや

 西郷隆盛が最初に自殺しようとしたのは1858年(安政5年)7月、30歳になった頃でした。心から尊敬していた薩摩藩主・島津斉彬の急逝を知って後を追おうとしたのです。

 島津斉彬は1853年(嘉永6年)、黒船が来航した後、幕府が確たる方針を持たずにアメリカやロシアの外圧に振り回されている様子を懸念し、新たなリーダーと見込んだ一橋慶喜(後の徳川慶喜)を将軍にすべきと考え、様々な画策を講じていました。西郷はそんな斉彬を恩師と慕い、忠臣として諸大名の動きや江戸や京の情報を知らせるなど重要な役目を果たしていました。

 そんな西郷が斉彬の急死を知ったのは、京都で斉彬が計画したクーデターを成功させようと準備をしていた時。斉彬が突然発熱して亡くなったと聞いて西郷は絶望し、「もう、おい(自分)も生きていけない」と斉彬の墓前で切腹しようとしたといいます。

 しかし、西郷の真っ暗な心に手を差し伸べた人がいました。京都清水寺の塔頭・成就院の住職・月照です。月照は当時、薩摩藩と朝廷の橋渡し役を務めており、天璋院篤姫が薩摩藩から徳川家定へ嫁ぐプロセス等で西郷と懇意になったと伝えられています。

 作家・池波正太郎さんは史伝小説『西郷隆盛』の中で、このときの月照の言葉を次のように書かれています。

「いまここに、志を屈して非命の死をえらぶということは、却って亡き斉彬公の君命にそむくことやおへんか。あなたに死なれてしもうては、尊王の大志をつらぬき通すお人がないも同然。いまはただ、万難を排して先公の御遺志をつぐべきやと思います」
(池波正太郎『西郷隆盛』(角川文庫)より抜粋)

 なんて優しく強い言葉でしょう。もちろん小説ですから、実際とは多少異なるかもしれませんが、月照がかけた言葉によって西郷は自殺を思い止っているのですから、心に響く言葉だったことには違いありません。そして西郷の人柄をよく知っていたからこそ、かけられた言葉ともいえます。人を救うのは、相手を慮った強い言葉なのかもしれません。

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「若き西郷隆盛に学ぶ、折れた心を情熱に変える法」の著者

殿村 美樹

殿村 美樹(とのむら・みき)

PRプロデューサー

株式会社TMオフィス 代表取締役。同志社大学大学院ビジネス研究科MBAプログラム「地域ブランド戦略」教員、 関西大学「広報論」講師も務めるPR専門家。「今年の漢字」プロデュース、「うどん県」の全国PR戦略などを手掛ける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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