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売れなくてもキャンペーンは続ける必要がある

お客様に「断られる」ことは大事

2018年6月13日(水)

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 これをわが社のダスキン事業のお客様に敷衍(ふえん)するとこうなります。ダスキンは、いうまでもなくダストコントロール業界の中ではナンバーワンのブランド力を持っていますが、それでもお客様の中には「毎月交換に来られるのはうっとうしい」とか「そんなに真面目に拭き掃除なんかしないと気づいた」とか「B社のほうがちょっとだけ安い」とかで、そろそろ解約したいと思ってらっしゃるかたもおられます。

 そんなお客様に営業担当者が訪れ、「これこれの新商品がキャンペーン中でございます」とご案内したらどうでしょう。断りますよね、当然。だって、いま手許にあるダストコントロール製品だって持て余し気味ですから。

 しかし、断ったことによってある種の心理的な引け目ができる。それでいま現在ご契約中のサービスについては当面ご継続くださる。「そんな都合よくいくものか」とお思いになるかもしれませんが、現実にわが社はこの方法でお客様を確保・維持している。そうですね、「解約予備軍」のお客様が、キャンペーンで訪問することによってわが社との契約を継続してくださいます。

 つまりキャンペーンとは、換言すれば大切なお客様をライバルに盗られないようにするためのパトロール活動です。先に「断られる」ためにキャンペーンをしている、と書いた理由もこれでご理解いただけるでしょう。

もうひとつの目的は「知っていただく」こと

 キャンペーンには、もうひとつ目的があります。こういう商品がある、こういうサービスが提供できるとお客様に「知っていただく」ものです。

 これまた、こんな例を挙げてみましょう。

 あなたはスマートフォンをお持ちでしょう。それが(スマートフォンの代名詞といってもいい)iPhoneだとすると、世に初めて出たのはいまから11年前です。そのときあなたは社会人だったと仮定して(すなわち購入するに充分な経済力があったと仮定して)考えてみてください。あなたはこの、まったく新しいデバイスに飛びついたでしょうか?

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「売れなくてもキャンペーンは続ける必要がある」の著者

小山 昇

小山 昇(こやま・のぼる)

株式会社武蔵野 社長

1948年山梨県生まれ。76年に武蔵野に入社し、89年から現職。赤字続きの同社で経営改革を断行。2000年、2010年に日本経営品質賞を受賞。ダスキンの加盟店業務の傍ら、550社以上に経営を指導。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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