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土地は“手放した者勝ち”となった

相続人や経営者が納得の土地売却をするための方法

2016年1月14日(木)

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 10年で17%下がった全国の土地価格が、今後はさらに下がる、と予測する不動産コンサルタントの沖有人氏。近著『経営者の手取り収入を3倍にする不動産戦略』では、そうした環境下でも不動産の持つ特徴を上手に生かして、経営課題の解決に役立てる方法を伝授している。不透明な印象が強い不動産取引の実際をビッグデータを駆使して明らかにし、顧客の利益を第一にする取引を普及させたいという。沖氏がこれからの不動産戦略を伝授する連載の第1回は、地価が下落するトレンドを再検証するとともに、その中でも有利に土地を売るための方法を解説する。

 全国の土地価格はここ10年で平均17%下がりました。これが日本の現実です。

  「不動産は持っておけば、資産価値が上がるものだ」という土地神話は終わりました。バブル景気の崩壊を境に、不動産の価値に対する考え方は大きく変わっています。時代は大きく変わっているのに、昔の土地神話にしばられている人が少なくありません。

 本コラムをお読みの方は理解していても「土地神話」に縛られている親を説得するのが難しいという方は多いと思います。相続・事業承継によって資産が引き継がれる中で、的確な判断をしていただくための判断軸と判断材料を提供するのが本連載の主旨です。

過去10年の土地価格と人口の関係
47都道府県の過去10年の土地価格の動きと人口の増減の相関関係を示したもの。東京都が一番右の点で、唯一、人口も地価もプラスになっている
(出典)国土交通省地価公示と総務省人口推計からスタイルアクト作成

 このグラフは、過去10年の土地価格の動きと人口の増減の相関関係を示したものです。10年で地価が2%上がっている東京都では、人口も約7%増えていますが、大半の県では人口が減り、地価も下がっています。2%上がっている東京でも固定資産税等を払えば、資産保有の収支はトントンです。

 この地価と人口のトレンド線は、人口が減っているところほど地価が下がりやすいことをはっきりと示しています。逆に言えば、人口が増えるところほど地価は維持されやすいということが分かります。出生人口よりも死亡人口が多い日本では不動産を買う人よりも売る人が多くなります。人口が不動産の需給バランスを決めているのです。

 保有すべき土地は人口が増えているところに限るわけですが、今は増えていても10年後、20年後も人口が増えなければ、土地を保有し続けるほど収支が悪化することになります。

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「土地は“手放した者勝ち”となった」の著者

沖有人

沖有人(おき・ゆうじん)

不動産コンサルタント

1988年、慶應義塾大学経済学部卒業後、コンサルティング会社、不動産マーケティング会社を経て、1998年、アトラクターズ・ラボ(現スタイルアクト)を設立、代表取締役に就任。/

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト