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第27回:がんこフードサービス 小嶋淳司会長インタビュー

  • 上泉 雄一

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2017年6月21日(水)

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この連載では、関西ならではの着眼点、ど根性、そしてユーモアなど、独自の手法で成功した「ナニワ的」企業を取り上げてきました。特別編の今回は、寿司チェーン「がんこ寿司」を皮切りに、和食、とんかつなど多様な業態での事業展開を進める、がんこフードサービスの小嶋淳司会長に、MBS(毎日放送)の上泉雄一アナウンサーがインタビューします(前回の記事はこちらをご覧ください)。

上泉:子どもの頃からずっと、阪急電車の中で、会長のお顔が載っているがんこ寿司の広告を見ていました。「これは何のおっちゃんなんやろう」と(笑)。

小嶋:あれは、創業したときの私の顔なんです。28歳でこんな顔をしていたんですね(笑)。

 その頃、人は何に注目するのかと考えて、イギリスの俳優からヒントを得て立派なヒゲをつけて電車に乗ってみたんです。すると、乗客が次々と見に来るほどの騒ぎになり、やはり「顔」だなと思ったんです。実際にお客さんの反応を見て判断することが、私どもの原点です。

上泉:「がんこ寿司」という店名も当時は珍しかったのではないですか?

小嶋:大いに珍しかったでしょう。「がんこ」は私のニックネームだったんです。創業した直後はお金がないですから、身近にできることで、最もアピール力があるものは何かと考えて、自分の顔を漫画にして看板に使い、店名は自分のニックネームを使いました。

小嶋淳司(こじま・あつし)
1935年和歌山県生まれ。高校在学中に家業の雑貨店を引き継ぎ、店主となる。58年、22歳で同志社大学経済学部に入学し、商売を学ぶ。卒業後、1年間にわたる寿司の修業を経て、63年に大阪・十三にがんこ寿司を開店。80年に社名を現在のがんこフードサービスに変更し、2005年に同社会長に就任。寿司の他にも炉端焼き、和食店、古い屋敷を改装した店舗など、関西地方を中心に約96店を展開している(写真:大亀京助、以下同)

 和歌山県の雑貨店で、6人兄弟の末っ子として生まれた小嶋淳司会長。9歳のときに父親が他界し、高校生で家業を継ぐことになる。商売の面白さを知った小嶋会長は22歳のときに、経営を学ぶため大学への進学を決意。卒業後、大阪市内の高級寿司店で修業し、1963年に大阪・十三(じゅうそう)に4坪半の小さな寿司店を開店させた。これが「がんこ寿司」のスタートである。

 現在は約96店を展開し、関西を代表する外食チェーンに成長した。

上泉:昔は大学を出て寿司職人になる人は少なかったですよね。「学士寿司」として話題になったそうですね。家業とは関係のない飲食業界に進もうと思われたのはなぜなんですか?

小嶋:高校生の頃から5年近く、実家の商売をしてその後で大学に行きました。同級生よりも年齢が高かったので、卒業後1年で起業したいと考えたんです。

 親は安定した仕事に就いてほしいという思いがあったからこそ、大学に行かせてくれたのでしょう。それなのに、いきなり商売をさせてほしいと言うのは身勝手です。だから、人に頼まず自分の力で商売できる方法を見つけたいと思ったんです。

 そのためには、最先端の産業は難しい。資金もない、経験も少ない、信用もないにもかかわらず1人で始められる仕事は何だろうと考えたら、「水商売」と言われていた飲食業が頭に浮かびました。当時は、冷蔵庫の設備や冷蔵輸送の技術がなかったこと、そして難しい職人気質のせいで、店舗を大きく育てることが難しかった。でも、やがて改善され、産業化されていくだろうと思ったんです。今でこそ外食産業と呼ばれるほどになりましたが。

上泉:そこにチャンスがあると?

小嶋:飲食は遅れていたから、私にとっては素晴らしいチャンスだったんです。

 それで、寿司屋で丁稚奉公を始めたんですが、入ってびっくりしたのは、値段が決まっていないことです。いわゆる「時価」で、仕入れ価格によってお客さんに提供する値段が変わるのが寿司屋の常識でした。値段を提示せずにお客さんに売るなんて、常識外と思いました。

 魚の値段が上下しても、それを平均する能力さえあれば、高いときに損をしても、安いときには儲けることができます。平均をとれば定価で寿司屋の商売ができると考えたんです。

 

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