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小池百合子都知事の「巻き込み話法」

トップらしい語りのスタイルが熱狂を生む

2017年6月8日(木)

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小池百合子都知事のスピーチには、聞く人の聴覚と視覚に訴え、相手の心を動かす数々のテクニックが使われている。首相経験者らのスピーチコンサルタントを務めた自己表現の専門家、佐藤綾子氏が語る「小池流巻き込み話法」とは。

 トランプ米大統領が選挙中に独特のジェスチャーなどで相手の視線をくぎ付けにした(前回参照)のと同様に、小池百合子都知事も選挙中に多くのスピーチテクニックを使いこなしました。そうした意味で小池百合子都知事は、トランプ米大統領の女性版と言ってもいいでしょう。

 そこで今回は、ビジネスパーソンも簡単に取り入れられる小池都知事流のスピーチ技法を解説します。言葉の使い方とジェスチャー、そしてモノを使ったアピール方法です。

あだ名は「マダム・キャッチー」

 東京都知事選の最中から、私が小池百合子氏に付けているあだ名があります。それは、「マダム・キャッチー」です。小池都知事は、さすがマスコミ出身者だけあって、東京都知事選の最中からスピーチでは絶妙な言葉の選び方をしました。相手の耳を捉え、後に口コミで拡散するような「キャッチー」な単語を必ず使うのです。

 代表的な2つの手法があります。

小池百合子都知事のテクニックはシンプル。「ぜひ取り入れて」と佐藤綾子氏

 まず、言葉の音をそろえてリズムをとるテクニックです。例えば、選挙公約になっていた3つのシティ、「スマートシティ」、「セーフシティ」、「ダイバーシティ」です。

 安全な都市「セーフシティ」と技術や情報が進んでいる先進都市「スマートシティ」の「シティ」は、「町」を意味し、「ダイバーシティ」は一語で「多様性」。末尾のスペリングも“city”ではなく“diversity”で“sity”です。それぞれ意味は異なります。

 しかしカタカナで並べれば、同じ「シティ」。また、「3」がマジックナンバーと呼ばれるように、人間にとって3項目にまとめられた情報は記憶しやすい特質がありますから、聞く人の耳にも頭にも心地がいいものです。

 さらに小池都知事は、ある言葉を連発しました。今でもよく使われている「都民ファースト」です。都民が第一、そんなことは言わなくても当たり前です。しかし、当たり前であっても「都民ファースト、都民ファースト」と今までにない表現で、何度も連呼されると、聞く側にはまさにそれが新しい時代に合った重要なコンセプトだと不思議と思えてくるのです。

コメント4件コメント/レビュー

読者の反応が炎上に近いものになる予想ができたので(笑)点数を甘めにつけました。
(お怒りであろう読者の方へ)
日経の記事なんですから、政治的信念や成果ではなく、話し方と印象について書かれていることは冷静に切り分けて、得るものを得たいですね。
日経読者の方には「広告なんてウソつきのやることだ」などと言ってほしくないものです。(2017/06/08 16:33)

「パフォーマンス心理学者、佐藤綾子の絶対聞かせるリーダーの話し方」のバックナンバー

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「小池百合子都知事の「巻き込み話法」」の著者

佐藤 綾子

佐藤 綾子(さとう・あやこ)

ハリウッド大学院大学教授

日本大学芸術学部教授を経て、現職。自己表現研究の第一人者として、累計4万人のビジネスリーダーや首相経験者などのスピーチコンサルタントとして、信頼を集めている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

読者の反応が炎上に近いものになる予想ができたので(笑)点数を甘めにつけました。
(お怒りであろう読者の方へ)
日経の記事なんですから、政治的信念や成果ではなく、話し方と印象について書かれていることは冷静に切り分けて、得るものを得たいですね。
日経読者の方には「広告なんてウソつきのやることだ」などと言ってほしくないものです。(2017/06/08 16:33)

今、女は前へ、男は後ろへ― と言ったとして、こういうことを「皆さん、皆で考えるんですよ」と記事は示唆してくれた。民は皆よく喋るし笑うし喜怒哀楽については自由、平等、そのつながった先に博愛ありのコミュニティが覗けて見えて、正にその場はコモンズの発生の素地として素晴らしいのに國会のある所謂平河町霞が関には、実際のこの社会はないようだ。率先垂範し元締めであるべき筈が国連人権委員会から日本に懸念している旨の恥辱的指摘を受けた。今こそ発言は誠実無比にして熱と意気と力に満ち満ちた話術ではない、が、真の話術とでもいうかに民は飢えているのではないだろうか。幾日議論したから充分、力は数とばかり強行採決を既定方針システムに、野党からの反対には騒々しくとも粛々と表現し,否決した暁には当該座長はスーパー座長の称号を押し頂いて喜ぶのだとか。静かに耳を傾けて聴く(聞く)風情を忘れた日本人になりたくはない。身振り手振りから引用語句、果ては外国語多様への批評非難は、身に余る被災と思って甘んじて受けられ、乗り越えて貰いたい。資質だのらしさだのと先に批評評論ありきの風潮を滅多打ちにし、脇目もふらず前へと進もう。これが人間の元標だもの、基本は何かを決め規律ある論理で実を結ばせる努力を精一杯発揮、巻き込み話法に巻き込まれていい、果実を皆で味わうか味わわないかを考えることだ。(2017/06/08 09:00)

大げさなジェスチャー、単純なキーワードの繰り返し、扇情的に観衆を熱狂させる。
しかも倒すべき憎むべき仇敵を必ず設定する。
そして自ら率いる新たな政党。
ここまで来ると、もうヒットラーそのものですね。
日本が破滅する前に、東京が破滅した時点で国政の権力を持たせてはダメだ、と民衆が気付くとは思いますが。
東京都議会の選挙結果を予想すると、都内在住の身としては気が重いです。(2017/06/08 08:04)

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