ストライプ社長が欅坂46のCMを重視するワケ

第12回:「サブスク」を浸透させるには圧倒的にテレビがいい

 人気婦人服ブランドを国内外で展開するストライプインターナショナル。看板ブランド「アース ミュージック&エコロジー」のテレビCMには、女優の宮﨑あおいさんを起用。また、16年、ファッションレンタルサービス「メチャカリ」には欅坂46を起用した。テレビCMに投資する目的は、新しい文化や社会をつくるためだと語る石川康晴社長。そのプロモーション戦略とは。

 女優の宮﨑あおいさんが、大きな声でTHE BLUE HEARTSを歌う。そんなテレビCMが記憶に残っている人も多いかもしれません。ストライプインターナショナルが初めてアース ミュージック&エコロジーのテレビCMを放送したのは、2010年でした。このとき約12億円を投資しました。

 宮﨑あおいさんを起用したのは、東アジア――香港、台湾、中国、韓国で調査をかけたところ、最も人気のある女優だという結果が出たからです。当時、東アジアでのブランド展開を計画していましたから、アジア圏での認知度、好感度を重視したのです。 

 CMを放送したのは、ブランドの立ち上げから10~11年が経ち、絶好調に売り上げを伸ばしてきたところに競合ブランドが出てきた時期でした。

 競合ブランドが雑誌での広告を中心にプロモーションを展開する中、あえて効果測定ができず、ブラックボックスだと言われていたテレビCMを選びました。他社がやっていないテレビCMを放送することで、競合との差別化を図ったのです。

17%の認知度が80%台に

 CMの効果は目標値をはるかに超えました。最初のCMを放送した瞬間にF1層(20~34歳女性)の認知度は17%から47%まで上がり、2回目で70%、その後、現在に至るまで80%台前半を維持しています。当初の目標は50%。競合ブランドの認知度が16~17%くらいの中で、圧倒的な差別化を図ることができました。

 ところが、認知度に相関して伸びていた売り上げが、認知度が70%に達してから動かなくなりました。

 CM放送の開始から7年が経ち、ブランドの持つ課題が変わったのです。次の課題は、頭打ちになりつつある売り上げを伸ばすこと。そのためには客単価を上げるか、客数を増やすかの2つです。

 アースはこれまでF1層をメインターゲットとしてきたために、「若い女性向けのブランド」というイメージが定着しています。しかし、少子化で若者は減っています。しかも今の若者はフリマアプリなどで安く服を買う傾向があるため、価格競争から脱却できません。その消費マインドで客単価を上げるのは難しいだろうと考えました。

 そこで、F1層より若い世代である中高生と、さらに上の世代であるミセス層を増やして、F1層の人口が減っても、全体でアースの客数を増やす戦略をとりました。

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著者プロフィール

石川 康晴

石川 康晴

ストライプインターナショナル社長

1970年岡山市生まれ。94年に婦人服販売のクロスカンパニーを創業。99年にSPA(製造小売業)に乗り出す。2016年に社名をストライプインターナショナルへと変更

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