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中興の祖が会社を停滞させるのはなぜ?

第1回:カルビー・松本晃会長兼CEOと考える「創業家の見識」(前編)

  • 星野 佳路

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2016年9月12日(月)

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[視点]
 ファミリービジネスで後継経営者を決めるとき、3つの選択肢があります。
 第1に、創業家のメンバー。
 第2に、創業家出身でない社員、役員の内部昇格。
 第3に、社外からの招へい。
 外部招へいの成功例がカルビーです。創業家から7年前に経営を託されたのが、会長兼CEOの松本晃さん。米ジョンソン・エンド・ジョンソンの日本法人の社長を9年務めた実力者です。その指揮の下、カルビーは7期連続の増収増益を記録しています。そんな松本さんに創業家の役割を聞きました。

(星野佳路)

松本 星野さん、ご来社ありがとうございます。この本社(東京・丸の内)に、ぜひご案内したい場所があるので、いらしてください。

星野 一見したところ、開放的なオフィスですね。フリーアドレスで、会議室もガラス張りだ。

松本 そこに1つだけ、外から中が見えない、扉のついた部屋があるのです。こちらです。

星野 ここは、何の部屋ですか。

松本 創業者のご子息たちの部屋です。社外の人に見せるのは、初めてです。6年前にオフィスを移転したとき、個室はつくらないと決めたのですが、ここは特別です。ただ、以前は1人1部屋ずつ持っていらしたのを、私から頼んで、全員で1部屋にしてもらいました。

 私は創業者の三男とのご縁で、この会社の会長兼CEOになりましたが、引き受けるとき条件をつけました。「私を選んでくれたのに悪いのですが、松尾さん(三男)、役員を退いていただけませんか」と。聞き入れてくださいました。

星野佳路(ほしの・よしはる)
1960年長野県生まれ。慶應義塾大学卒業後、米コーネル大学ホテル経営大学院に進学し、修士号取得。88年星野温泉旅館(現星野リゾート)に入社。いったん退社した後、91年に復帰して社長に就任

星野 すごいですね。松本さんの提案もさることながら、聞き入れる創業家の度量がすごい。

松本 そうです。私は口が悪いので、創業家に辛らつなことも随分言いますが、自由に議論させてくれる。インテリジェンス(知性)の高い、優秀な方たちです。

コメント1件コメント/レビュー

経営者がトップの座に就いている時間より、平社員が退職する時間の方が長い場合が圧倒的に多い。平社員が定年を迎えるときに、本当に円満に定年退職させる実力を次に続く世代の経営者が会社に持たせているかが問題なのです。経営者一代の善し悪しを短い期間の業績だけで判断できるのは社外投資家だけでしょう。社員の世代問題に正面から向き合って考えて、行動している経営者は稀有。自分の後釜を探すので精一杯。次世代を育てているかというと、それも疑問。出来そうな人間を管理職研修で振るいに掛けているだけ。基本的に自生している果物を間引いているだけ。育てているとはおこがましい。(2016/09/13 16:28)

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経営者がトップの座に就いている時間より、平社員が退職する時間の方が長い場合が圧倒的に多い。平社員が定年を迎えるときに、本当に円満に定年退職させる実力を次に続く世代の経営者が会社に持たせているかが問題なのです。経営者一代の善し悪しを短い期間の業績だけで判断できるのは社外投資家だけでしょう。社員の世代問題に正面から向き合って考えて、行動している経営者は稀有。自分の後釜を探すので精一杯。次世代を育てているかというと、それも疑問。出来そうな人間を管理職研修で振るいに掛けているだけ。基本的に自生している果物を間引いているだけ。育てているとはおこがましい。(2016/09/13 16:28)

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三品 和広 神戸大学教授