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先代と跡取りとの衝突は不可避である

第6回:石坂産業・石坂典子社長と考える「継がせる覚悟」

2016年11月29日(火)

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【視点】

 事業承継で親子が争うのは悪くないと私は考えます。親族の世代交代により、時代が求める新しい経営スタイルに大胆に移行できるのは、ファミリービジネスの長所です。そこで摩擦が起きるのは不可避です。

 後継者はもちろん、継がせる側の気概も問われます。それが産業廃棄物処理業の石坂産業(埼玉県三芳町)を率いる石坂典子社長との2回目の対談テーマ(1回目は、こちら)。

 親思いの優しい石坂社長が、いかにして父から経営の実権を得たか。多くのファミリー企業にとって参考になる逸話があり、私も心動かされました。

※ 石坂産業の石坂典子社長について詳しく知りたい方は、こちらの書籍などを、ご参照ください。NHKラジオ「著者に聞きたい本のツボ」でも、紹介されました。その際の石坂社長のインタビューは、こちらから、お聞きになれます。

星野:石坂社長は、先代のお父さんのことがうらやましくなるくらい、できた娘ですよね。お話の端々から父への深い愛情を感じます。激しい衝突はなかったのですか。

石坂:それが一度だけ、最初で最後の大喧嘩をしたのです。

星野:なんと! さすがの石坂社長も、最後はお父さんと激突しましたか。

父と最初で最後の大激突

石坂:私の場合、代表権がない「取締役社長」だった期間が長く、その間は「お試し社長」という位置付けでした。だから、「代表取締役会長」である父から「あれをやれ」「これをやれ」と、指示を受けて動くことも多かったし、私が「やりたい」と主張したことに反対され、譲歩したりすることもよくありました。でも、それは仕方ないと割り切ってきました。

 けれど、お試し社長になって12年目の2013年夏、父が代表権を譲ってくれたのです。とても嬉しかった。お試しとはいえ、社長に就任してから、売り上げは7、8割伸びていましたし、経済産業省の「おもてなし経営企業選」に選ばれるなど、人材教育の成果も出てきた時期でした。その実績をとうとう父も認めてくれたかと思うと感慨深かったのです。

 ところが、代表権を譲った父が、相変わらず私に指示や助言をするのです。それが、つらかった。

星野:なるほど。

星野代表(左)が石坂産業の本社を訪問し、石坂社長(右)と対談した(写真:栗原克己)

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「先代と跡取りとの衝突は不可避である」の著者

星野 佳路

星野 佳路(ほしの・よしはる)

星野リゾート代表

1960年長野県生まれ。慶應義塾大学卒業後、米コーネル大学ホテル経営大学院に進学し、修士号取得。88年星野温泉旅館(現星野リゾート)に入社。いったん退社した後、91年に復帰してトップに就任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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