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「大学は出たけれど…」とならないために

学歴より「手に職」、専門学校生たちの選択

2016年1月13日(水)

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 受験戦争と出世競争を勝ち抜き「安全圏」にいたはずのエリート・サラリーマンの人生が次々に暗転している。リストラの嵐が吹き荒れるのは東芝やシャープだけではない。今は安泰に見えるその他の大企業でも「明日は我が身」だ。

 やりたいことを我慢して滅私奉公する「サラリーマン」では時代に適応できない。ではどうすればいいのか。

 1つの解が横浜にあった。開校から86年の歴史を持つ横浜の専門学校、岩崎学園では、若者たちが喜々として「手に職」を付けている。現場を見て分かったことは…

 「大学は出たけれど」

 受験戦争と出世競争の勝ち組であるエリート・サラリーマンたちの安全が脅かされている。リストラの嵐が吹き荒れる東芝とシャープ。今は回復の兆しを見せているが、数年前には日本航空(JAL)、ソニー、パナソニックでも数万人規模の社員が会社を去った。

 「いい大学を出ていい会社に入る」

 戦後70年、日本人の価値観を貫いてきた安泰な人生の黄金律はもはや通用しない。むしろ型にはめ込まれたエリート・サラリーマンほど環境変化に対応できず、戦闘力が低い。新機軸を打ち出せず、もがき続ける大企業の姿は、組織順応型人材の限界を示す。

大学進学率は5割を超えたが…

 そんな組織順応型人材を量産しているのが、日本の教育だ。中学、高校、大学と10年間学んでも日常会話に不自由する英語。難関大学を卒業しても身につかないIT(情報技術)、金融のリテラシー。学歴は高くても「手に職」がない大学生の多くは、在学中に「やりたいこと」が見つからず、就活サイトの人気ランキングで会社を選ぶ。

 文部科学省の学校基本調査によると2015年度の大学進学率は51.5%。1980年代の終わりに30%台後半だったことを考えると、まさに「猫も杓子も」の状態である。

 「とりあえず大手」という低い目的意識で、専門知識も持たずに集まってくるIQが高いだけの人材の集合体となった大企業が競争力を失ったのは、ある意味必然かもしれない。

 一方、高学歴とは言えないが、自分の好きな仕事に就くために学んでいる若者たちもいる。専門学校の学生たちだ。

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「「大学は出たけれど…」とならないために」の著者

大西 康之

大西 康之(おおにし・やすゆき)

ジャーナリスト

日本経済新聞産業部記者、欧州総局(ロンドン)、日経ビジネス編集委員、日本経済新聞産業部次長、産業部編集員などを経てフリーのジャーナリストに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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