• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

裸婦図の壁あり、あの小便器を鑑賞できる一角あり

国立5美術館の合同展は「事典」を引きながらのミュージアムウォーク

2015年7月4日(土)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「No Museum, No Life?」と題した展覧会が東京・竹橋の東京国立近代美術館で開かれている。聞き覚えのある響きを持つこの言葉がどういう意味なのか、ふと考え込んだ。

 「美術館なくしては生きられないのではありませんか?」

 日本語訳はこんなところだろうか。展覧会を開く当の美術館が発信するには、なかなか大胆な物言いだ。しかし、こうした言葉遊びは楽しむにかぎる。美術館に3日足を運ばないと、いても立ってもいられなくなるような人……。筆者が美術関係の仕事をしているということもあるが、そういう知人が確かにいる。美術館にはそうしたディープな人間を生み出すだけの魅力があるということは、少なくとも知人を見る限り言えるのである。

 展覧会の正式タイトルは、「No Museum, No Life? これからの美術館事典 国立美術館コレクションによる展覧会」。日本国内の国立美術館5館(国立西洋美術館、東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館、国立新美術館)の所蔵品から選んだ作品や資料で構成する企画展だ。5館が共同で展覧会を開くのは、2010年以来5年ぶり。東京国立近代美術館の加茂川幸夫館長はプレス内覧会で「国立館の持つお宝がたくさん集まった」ことを強調していた。

 タイトルを裏読みすると、美術館が存在意義を自ら問うていることになる。通常の企画展とはかなり趣を異にした、工夫を凝らした内容であることは間違いない。

 たとえば、裸婦図ばかりがぎっしりとまとまって壁にかかっているコーナーがある。クールベの《眠れる裸婦》(国立西洋美術館)、萬鉄五郎の《裸体美人》(東京国立近代美術館)、甲斐庄楠音の《毛抜》(京都国立近代美術館)など作家名を見てもなかなか豪華だ。裸婦図がたくさん出ている展覧会はほかにもありそうだが、これほど意図的にぎっしり感を出した展示は珍しい。

「裸体/ヌード」の展示では、たくさんの裸婦図が壁にぎっしりかかっている

コメント0

「小川敦生のあーとカフェ」のバックナンバー

一覧

「裸婦図の壁あり、あの小便器を鑑賞できる一角あり」の著者

小川 敦生

小川 敦生(おがわ・あつお)

多摩美術大学美術学部芸術学科教授

日経マグロウヒル社(現・日経BP社)入社後、日経アート編集長や同社編集委員を経て、日本経済新聞社文化部へ。美術担当記者として多くの記事を執筆。2012年4月から現職。専門は美術ジャーナリズム論。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「絶対これしかありません」というプランが出てきたら、通しません。

鈴木 純 帝人社長