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良いものには思い切って賭ける――米NSFの簡易版I-Corps

スティーブ・ブランク厳選ブログ集(第131回)

2015年7月8日(水)

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ブランク氏が推進する起業の手法「リーン・ローンチパッド」が確実に広がっている――。今回の投稿は、それを強く実感するものです。米国の西海岸で生まれたブランク氏の手法は東海岸で改善され、より多くの人に伝えられ実践者を生み出しています。(ITpro)

 全米科学財団(NSF)I-CorpsのワシントンD.C.支部(メリーランド大学、バージニア工科大学、ジョージ・ワシントン大学、ジョン・ホプキンス大学の4大学共同体)のディレクターを務める、メリーランド大学のエドモンド・ペンドルトン氏は、私とは旧知の仲です。しかし、彼が米国衛生研究所(NIH)のI-Corpsクラスを指導するのを見るまで、彼が私よりも上手に教えているとは知りませんでした。

 I-Corpsクラスを終えた500以上のチームの結果を見て、 今NSFは、企業を創設するために政府の資金を受けている全てのチームに、リーン・スタートアップ構築の入門講座を提供しています。

 今回のお話は、そのエドモンド氏のI-Corps Lite(簡易版)プログラムの説明です。

SBIR/STTRとスタートアップ企業へのシード資金

 中小企業技術革新制度(SBIR)と中小企業技術移転制度(STTR)プログラムは、米国政府の資金に基づいた研究を、商業的事業で利用できるよう中小企業を奨励する、米国議会が作成したスタートアップ・シード資金です。米国政府の11省庁がSBIR/STTRプログラムに協賛しており、国防省(DoD)、保健福祉省(HHS)、NSF、エネルギー省(DoE)、米航空宇宙局(NASA)が、その資金供与機会の大半を提供しています。

 2014年にSBIR/STTR両プログラムは、約6200件のシード・ステージへの投資を行ない、ベンチャー・キャピタル(VC)による投資が小さく見えるほどでした。SBIR/STTR両プログラムは、VCの「今をときめく最注目」投資案件に適応しない米国のスタートアップ企業にとって、重要なシード資金源になりました。現実に、米国のシード段階の技術系企業の半数は、SBIRプログラムから資金を提供されました。

 SBIR/STTRプログラムの資金は、企業に対して3段階で提供されます。最初の段階では、技術と商用面でその実現可能性を証明するためのものです。

 ほとんどの創業者は技術に強い人たちなので、第1段階にいる企業は技術に焦点を当てがちです。その一方、その技術が、拡張や繰り返しが可能な商業的事業に転換するにはどうすればよいか理解するためには、余り時間を費やしません。

 2011年にNSFは、NSFが資金を提供するイノベーターの多くが失敗するのは、彼らが技術を機能させる能力が無かったからではなく、彼らが技術を成功する事業に転換する方法が分からなかったからだ、と気付きました。この問題に対処するために、NSFはスティーブ・ブランク氏と協力し、スタンフォード大学で同氏が教えているリーン・ローンチパッド手法を、NSFが資金を出している創業者に適用しました。仮説証明に焦点を当てることで、リーン・ローンチパッド手法を、彼ら起業家向けの科学的な手法に類似した手法に変更しました(詳細はこちらこちらを見て下さい。そしての結果はここを見て下さい)。

 この手法は、NSFが資金を提供している科学者と技術者に、すぐに明確に理解されました。スティーブ氏とNSFは協力して、このカリキュラムをNSF向けに適用し、その結果が9週間のNSF I-Corpsプログラムになりました。

 NSFの当初のI-Corpsプログラムは、研究室にいる大学のイノベーターを対象に、特別にデザインされていました。基本的には、彼らがスタートアップ段階に行く前に、商業化への最良の道は何かを判断するのを支援することでした(I-Corpsの参加者たちは、「企業化以前」の段階にいました)。しかしNSFは、リーン・ローンチパッド手法は、NSFがSBIR/STTRを介して資金を提供している多くのスタートアップ企業にも同等に有効だと気づいたのです。

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「良いものには思い切って賭ける――米NSFの簡易版I-Corps」の著者

中田 敦

中田 敦(なかだ・あつし)

シリコンバレー支局

1998年慶應義塾大学商学部卒業、同年日経BP社に入社。ITproや日経コンピュータを経て、2015年5月からパロアルトに開設したシリコンバレー支局を拠点に、シリコンバレーの最新事情を取材中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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