東京在住時に「Amazon.co.jp」のヘビーユーザーだった記者は、米国でも「Amazon.com」をよく利用している。記者のシリコンバレー生活をつづる本コラムの第三回は、日米のAmazonを比べてみた。
東京在住時の記者は、生活のかなりの部分をAmazonに頼っていた。即日配達が無料になる「Amazon Prime」の会員になり、本やCD/DVD、中~小型の家電だけでなく、かさばるペットボトルや洗剤、保存用のレトルト食品など、生活必需品の多くもAmazonで購入していた。家の近所の実店舗に買い物に行くよりも、Amazonを利用することの方が多かったほどだ。
記者の「Amazon依存度」が高かったのは、「クロネコヤマト」の集配所の向かいに住んでいたからという要因が大きい。平日の夕方までに商品をAmazonで注文すると、翌朝8時前にクロネコヤマトの配達員が商品を自宅に届けてくれた。出勤前に荷物を受け取れるので、非常に便利だった。
留守中に荷物が届いても、電子メールで不在通知が届き、Webから再配達をすぐに申し込める。そもそもAmazon Primeのユーザーは、商品の配達日や時間帯を自由に指定することが可能だった。クロネコヤマト以外の配達だと、ちょっと不便を感じていたが、配達に関する不満はほぼ無かった。
そんな便利なAmazon生活は、シリコンバレーに移住して大きく変化した。配送サービスの品質が、日本と米国では全く異なるからだ。
Prime会員でも「2日後の配達」のみ
まずこの地では、年間99ドルのPrime会員であっても、無料で利用できるのは「2日後の配達」のみ。米国でも一部の都市に住むPrime会員は即日配達が無料になるそうだが、記者が住むクパチーノは対象になっていなかった。日本のように配送日や時間を指定することはできない。
面白いのは、Prime会員であれば配送に5営業日がかかる「急がない配達(No-Rush Shipping)」も選択可能である点。このオプションを選んだ場合、Amazonのデジタルコンテンツ(eブックやデジタル音楽/ビデオ)が購入できるクーポン券が、3ドルとか5ドル分、商品の価格に応じて付与される。
戸惑ったのは、米国のAmazonで商品を頼んだ場合、商品は基本的に自宅のドア先に放置されるだけだったこと(写真1)。
配達員は商品を置いていく際にドアをノックしていってくれるし、配達(実際には放置)と同時に携帯電話にSMSのメッセージが届くので、自宅にいる場合は安全に商品を受け取れる。しかし留守だった場合、荷物は帰宅するまで置き去りのままだ。
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