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ドローンに「交通管制」、NASAがシステム構築へ、AmazonやGoogleとも連携

2015年8月7日(金)

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 米航空宇宙局(NASA)が2015年8月下旬から、無人航空機(UAV、Unmanned Aerial Vehicle)、いわゆる「ドローン」の航空管制システムである「UTM(UAV Traffic Management)」のテストを開始する。UTMは無線通信によってドローンを管理し、ドローンの運航許可を出したり、ドローンが飛行禁止空域に入るのを制止したりする(写真1)。NASAは2020年までにUTMを本格稼働する予定で、日本のドローン利活用論議にも影響を与えそうだ。

写真1●NASAが公開したUTMのイメージ図
ドローンは決められたゾーン(赤の部分)だけを飛行する
[画像のクリックで拡大表示]

 航空関連の規制を司る米連邦航空局(FAA)は現在、商用ドローンの規制を策定中だ。FAAが2015年2月に公表した規制案では、商用ドローンの飛行について「高度500フィート(約152メートル)以下に限る」「日中に限る」「操縦者が視認できる範囲に限る」「飛行速度は時速100マイル(160km)以下に限る」などかなり厳しく制限している。米Amazon.comや米Googleなどが目論むドローンを使った宅配サービスなどは、この規制ではほぼ不可能だ。

 もっとも、FAAの規制が厳しくならざるを得ないのは、現状ではドローンの航空管制システムが存在しないため。逆に言えばUTMのようなドローン用航空管制システムがあれば、商用ドローンの規制を緩和できるようになる。

 米政府としても「ドローンは、農業やエネルギー産業などに多大な利益をもたらす」(NASA Airspace Operations and Safety Program DirectorのJohn Cavolowsky氏)と期待をしており、ドローン産業の成長の芽を摘むつもりは無い。ドローン産業を“離陸”させる上ではUTMが欠かせない存在になると位置付け、官民挙げてUTMの実現を目指す。

無線通信でドローンを監視

 UTMのロードマップなどは、NASAが2015年7月28日から30日までシリコンバレーにある「NASA Ames Research Center」で開催した「UTM Convention 2015」で発表した(写真2)。UTMは、現在も飛行機の監視に使われている「ADS-B」規格の無線通信や、携帯電話網、衛星通信網などを使用してドローンを遠隔監視するシステムとなる。飛行禁止空域などは動的に変更可能とし、無線通信を使ってドローンに伝達する。また、無線通信を使ったドローン同士による衝突回避なども実現可能にする。

写真2●シリコンバレーにある「NASA Ames Research Center」で開催した「UTM Convention 2015」
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「ドローンに「交通管制」、NASAがシステム構築へ、AmazonやGoogleとも連携」の著者

中田 敦

中田 敦(なかだ・あつし)

シリコンバレー支局

1998年慶應義塾大学商学部卒業、同年日経BP社に入社。ITproや日経コンピュータを経て、2015年5月からパロアルトに開設したシリコンバレー支局を拠点に、シリコンバレーの最新事情を取材中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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