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すっかり廃れた「フラッシュセール」サイト

景気低迷期のあだ花

2016年9月1日(木)

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 一時大いに流行したビジネスが、しばらくすると廃れてしまうのは、シリコンバレーでよく起こることだ。最近、ふと気がつくとすっかり下火になっていたのは「フラッシュセール」のサイトである。

 フラッシュセールとは、8時間や24時間といった一定の短い時間の間に商品を激安価格で販売すること。アメリカでは、その手のサイトがファッション、アクセサリー、インテリア小物、レストランやエステのクーポンなど多様な業界に登場した。「Groupon」や「Gilt Groupe」「Rue La La」「Fab」「Zulily」「HauteLook」「MyHabitat」「One Kings Lane」などが人気を呼んだサイトだ。

一時は9億ドルの評価額が3000万ドルで売却

写真●3000万ドルで売却された「One Kings Lane」
出典:米One Kings Lane
[画像のクリックで拡大表示]

 ところがここ1、2年でその多くが、一時の人気と企業評価額の高さはどこへやら、という感じで、二束三文で売却されているのである。ごく最近では、おしゃれなインテリア小物のサイトだったOne Kings Laneが3000万ドルで米Bed Bath & Beyondに売却された。

 One Kings Laneは、かつてユニコーンにも手が届く9億ドルの企業評価額を付けたこともある。ちょっと普通では見つけられないようなクッションやラグ、アンティーク調の額縁やバスケットなど、本物志向のセンスのいい多数の品物が毎日サイトに並んでいて、私も2、3度買ったことがある。買わなくても、毎日フラッシュセールの商品を見ているだけで結構楽しめたサイトだ。

 One Kings Laneは2009年の創業以来、投資家から5度の投資(5ラウンド)、総額2億2500万ドルを調達している。それが3000万ドルだというのだから、本当にひどく安値で売り払われたことになる。

 同社の共同創業者が、ソーシャルゲームの米Zyngaの共同創業者Mark Pincus氏の妻であることも話題になっていたが、それでも大成功を収めることはできなかった。買収したBed Bath & Beyondは、石けんやシャンプー類などごく一般的なバスルーム製品を売る小売店チェーンだ。

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「すっかり廃れた「フラッシュセール」サイト」の著者

瀧口 範子

瀧口 範子(たきぐち・のりこ)

ジャーナリスト

シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、社会、文化、時事問題、建築、デザインなどを幅広く日本のメディアに寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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