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機械学習で裁判官のくせを見抜く

2015年12月28日(月)

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 リーガルインフォマティクス(Legal Informatics、法律情報学)――。法学とコンピュータ科学を組み合わせた新たな学問分野がシリコンバレーで注目を集めている。スタンフォード大学にはリーガルインフォマティクスに取り組む「CodeX」という研究機関がある。米サンフランシスコに拠点を置く米Ravel Lawは、同大学出身者が起業したリーガルインフォマティクスのスタートアップで、弁護士業務を支援するサービスを提供する。同学問の目的は、テクノロジーの力で法律の世界を身近なものにすることだ。

 法学とコンピュータ科学を組み合わせることで何ができるのか。例えば同社は、弁護士が過去の判例や裁判に必要な資料や証拠を集める「リーガルリサーチ」を補助するツールを提供している。その一つが「ジャッジ(判事)ダッシュボード」(写真1)。裁判所の判事が過去に出した判決や、判決文で引用した過去の判例などを一覧表示する。

写真1●判事が過去に出した判決などを一覧表示する「ジャッジダッシュボード」
[画像のクリックで拡大表示]

 Ravel LawのDaniel Lewis CEO(最高経営責任者)兼共同創業者によれば、同社は全米の裁判所の判決文を分析し、各判事による判決パターンを分析しているという。例えば、「ある判事が判決文に引用してきた過去の判例などから、その判事がどういった資料や証拠を重視するかが分かる」とLewis CEOは述べる。

 弁護士はRavel Lawが分析した判事の判決パターンを活用することで、裁判を有利に進められるような資料や証拠を集めやすくなるのだという。

 ある判決がその後の判決にどのような影響を与えているかを分かりやすくビジュアル化(可視化)する「サーチマップ」というツールも提供している(写真2)。

写真2●判決と判決の関係を可視化する「サーチマップ」
[画像のクリックで拡大表示]

 「20~30年前に連邦最高裁判所が出した判決が今日の裁判に影響を与えることもあれば、数日前に出た判例がそのような前例を覆してしまうこともある。判決と判決の関係を可視化することで、弁護士が重視すべき判例が何かが明白になる」(Lewis CEO)という効果が、このツールにはあるという。

 Lewis CEOはスタンフォード大学のロースクール(法科大学院)で学ぶ中で、「データドリブン(データ主導)のアプローチで法律家を手助けしようという考え方」(Lewis CEO)であるリーガルインフォマティクスを知ったという。

 同時にLewis CEOは、「リーガルインフォマティクスを実現するためには、10年前のツールでは古すぎる。機械学習、自然言語処理、データ可視化などの最新技術を取り入れた新しいツールが必要だ」と考え、2012年にRavel Lawを起業した。

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「機械学習で裁判官のくせを見抜く」の著者

中田 敦

中田 敦(なかだ・あつし)

シリコンバレー支局

1998年慶應義塾大学商学部卒業、同年日経BP社に入社。ITproや日経コンピュータを経て、2015年5月からパロアルトに開設したシリコンバレー支局を拠点に、シリコンバレーの最新事情を取材中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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