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ROEが、否決された「買収防衛策」を“復活”させた

カプコンの小田民雄・取締役副社長執行役員に聞く

2015年6月23日(火)

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今年の株主総会で株主が最も嫌がるのは「買収防衛策」だろう。M&A(合併・買収)を通じて経営陣を変えた方が企業価値が上がる可能性もあるのに、それを封じるという手立てだからだ。そもそも経営陣の保身にも映る。それでもゲームソフト大手のカプコンは、昨年の総会で否決された買収防衛策を今年、逆転可決させることに成功した。その裏にあったのは、買収防衛策にROE(自己資本利益率)向上を中心とした成長戦略を盛り込み、並行して株主と対話を繰り返すことだった。カプコンの小田民雄・取締役副社長執行役員にこの間の取り組みを聞いた。

(田村賢司)

昨年の株主総会で否決された買収防衛策を、今年の総会で再提案して議決されました。買収防衛策は経営者の自己保身ではないかとの見方もあります。

小田民雄(おだ・たみお)氏
1969年4月、三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。中之島支店長などを経て、2001年6月、カプコン取締役に就任。2010年7月、取締役最高財務責任者(CFO)。2011年4月から現職

小田:むろん、そんな考えは毛頭ない。買収防衛策にこだわったのは、カプコンというゲーム会社の特性に起因している。

 カプコンの価値はゲームソフトなどのコンテンツにある。それを支えるのは開発陣だ。ゲームクリエーターは世の中にないモノを作り出したいという思いが非常に強い。例えば、野球やサッカーなど現実の世界にあるものをゲーム内で再現するようなものをやりたがらず、独自のゲームを作りたがる。当社の開発陣にはそういう思いが特に強い。「ストリートファイター」や「バイオハザード」「モンスターハンター」など、当社の大型タイトルはそういう思いの中から生まれた。

 しかし提携などの合意もなく、当社株を20%以上も持とうとする買い手が突然現れて、彼らが独自性を何より大事にする当社の開発・経営方針をどう理解しているかは分からない。

 大量の株を持って、方針変更を迫られたらどういうことが起きるか。クリエーター達が会社を辞めて流出する恐れが出てくる。それは、とりもなおさず重要な資産が失われることを意味する。それを防ぎたかったということだ。

買収防衛策は2008年に初めて入れました。その後、2度延長しましたが、昨年、突然否決されました。なぜだと思いますか。

小田:まず、昨年2月に策定されたスチュワードシップコードが大きいとみている。年金などが出す資金の運用を引き受ける側の責任を明記したものだが、これによって銀行や生命保険会社など国内機関投資家の反対が増えた。

 2つ目は外国人株主の理解が十分得られなかったことだ。外国人株主の比率は2008年には27%だったが、2014年は37%に上昇した。一方で自社株買いをした。議決権ベースでの「総株数」が減ったことなどで、実質的な外国人持ち株比率は50%を超えていた。その理解を十分に得られなかった。

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「ROEが、否決された「買収防衛策」を“復活”させた」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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