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青山を支えた「もの聞く株主」~大胆な株主還元策の舞台裏

2015年6月24日(水)

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 「今後3年間にわたって純利益の130%相当の株主還元を行い、ROE(自己資本利益率)を2018年3月期に7%以上に引き上げる」

 紳士服最大手の青山商事が今年1月末に発表した中期経営計画。そこに盛り込まれた大胆な株主還元策と高い資本効率目標に、株主市場はストップ高で応えた。

 青山商事の株主との向き合い方はこの1年で劇的に変わった。創業51年にして初めて中計を策定、対外的に公表しただけではなく、昨年には初となる海外でのIR(投資家向け広報)活動を実施した。外部との接触の機会を増やす積極路線に転じた。

 何が青山商事を変えたのか。ある大株主の存在を指摘する声が多い。青山商事の株式7%を保有する、対話型ファンドのいちごアセットマネジメントだ。同社のスコット・キャロン社長は青山商事との関係性についてこう説明する。

 「我々は投資先の企業に、強い影響力を行使しようという気はない。企業の経営陣と株主との間には、圧倒的な情報格差がある。我々の不勉強を正してもらうために、経営陣と定期的に対話を行っているというつもりだ。もちろん我々が『なるほど、でもこうじゃないでしょうか』と意見を言うことはあるが、それは押し付けではない。最終的にアイデアを採用するかどうかは経営陣に委ねている」

経営陣との対話を重視するいちごアセットマネジメントのスコット・キャロン社長

 株主の権利行使による圧力ではなく、対話を通じて収益改善など企業価値の向上を後押しする――。欧米の大学基金や医療財団、年金基金などから資金約3800億円を預かるいちごは現在、青山商事を含む日本企業二十数社に投資している。中長期的な株式保有が中心で、小刻みにリターンを稼ぐ手法は取らない。こうした特徴から、従来型のヘッジファンドに代表される「もの言う株主」とは一線を画す存在と言える。

 一見すると、実利を得るのに時間がかかりそうな投資手法に映るが、いちごの運用成績は過去9年間、東証株価指数(TOPIX)の上昇率を年平均で10%以上だった。なぜ高いパフォーマンスの実現が可能なのだろうか。

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「青山を支えた「もの聞く株主」~大胆な株主還元策の舞台裏」の著者

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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