[優秀賞]“学歴ゼロ”の天才、ネジを革新

ネジロウ社長、道脇裕氏

今年で14回目となる日経BP社主催「日本イノベーター大賞」。
受賞者を紹介する連載の第3回は、優秀賞の道脇裕氏(ネジロウ社長)を紹介する。(本文敬称略)

[第14回]日本イノベーター大賞 2015
■概要

日本の産業界で活躍する独創的な人材にスポットを当てることにより、日本に活力を与えようと2002年に日経BP社が創設した賞。
新しい産業やビジネスモデル、将来を支える新技術、世界に通じる新しい価値を作り上げたことによって、今の日本に活気をもたらした人を表彰する。

■選考委員会
  • 〈選考委員長〉
  • 小宮山 宏[三菱総合研究所理事長 東京大学第28代総長]
  • 〈選考委員(五十音順)〉
  • 坂村 健[東京大学大学院 情報学環教授]
  • 松永真理[テルモ 取締役]
  • 宮内義彦[オリックス シニア・チェアマン]
  • 森川 亮[C Channel 代表取締役]
  • 米倉誠一郎[一橋大学 イノベーション研究センター教授]
■表彰式に読者の皆様を無料でご招待

表彰式は11月27日(金)午後5時から東京都港区の「コンラッド東京」で開催します。観覧ご希望の方はこちらからご応募ください。

道脇 裕(みちわき・ひろし)
1977年生まれ。10歳で小学校を“中退”した、自称「学歴なし」。漁師やとび職など様々な職種を経験しながら発明に没頭。2009年にNejiLaw創業。(写真:陶山 勉)

 2000年のネジの歴史を変えたのは、“小学校中退”の天才発明家だった。

 ネジロウ社長の道脇裕が発明した緩まないネジ「L/Rネジ」の量産が来年度にも始まる。まずは、橋梁などのインフラ関連や航空・宇宙関連での利用を想定している。

 「ネジ=らせん構造、という固定観念から覆した。ベースの構造は意外とすぐに思いついた」

 道脇はいとも簡単にそう説明するが、その構造は画期的だ。緩まないネジのボルトの軸には、従来のネジにあるらせん状の溝がない。その代わり、右らせんと左らせんの役割を同時に果たす特殊な溝が刻まれている。この軸に、互いに機械的に結合する右回転のナットと左回転のナットを同時に締めつける。ナット同士が結合すると、振動などでネジが緩もうとしてもそれぞれのナットは逆方向に動こうとし、結合した場所から緩まない。

 2010年に米航空宇宙規格(NAS)に準拠したネジの耐久試験をしたところ、合格ラインの17分をはるかに超える3時間たっても全くネジは緩まなかった。それどころか、試験装置が先に壊れた。

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著者プロフィール

齊藤 美保

齊藤 美保

日経ビジネス記者

2011年中央大学法学部卒業。同年、日本経済新聞社に入社。産業部にて電機、IT、自動車業界を担当した後に、2014年3月から日経ビジネス編集部に出向。精密業界を中心に製造業全般を担当する。

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