• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

大韓航空機爆破事件、「空白の時間」を埋めろ

5000ページの捜査資料が示す「キム・ヒョンヒ」

2016年4月5日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 北朝鮮の人物が日本人になりすまし、「朝鮮半島統一のため」、韓国で開かれる五輪を妨害しようと、韓国の飛行中の航空機を爆破した。韓国の捜査機関に逮捕された北朝鮮の人物――訓練を受けた女性工作員――は、自分は実は日本在住の中国人だと言い張って、罰を免れようとする。しかし、偽証言中、ディテールでミスをしたことをきっかけに、真実の告白を始める。彼女の名前は、キム・ヒョンヒ。

キム・ヒョンヒはいかに工作員となり、どのように犯行に及んだのか

 1987年11月29日、バグダッドを出て、アブダビとバンコクを経由しソウルを目指す大韓航空858便が、第一寄港地のアブダビを発った後にインド洋上で爆発し、115名が死亡した。爆発の原因は、機内に持ち込まれた時限発火装置付きのプラスティック爆弾と、液体爆弾。犯行に及んだのは、アブダビで身柄を確保された際に自殺した男性と、当時26歳だったキム・ヒョンヒだった。

 キム・ヒョンヒは韓国で死刑判決、そして特赦を受け、韓国の住民となった。その後、日本のテレビ番組にも出演している。アナザーストーリーズでも今回、彼女への取材を試みたが「結果として、彼女に取材できませんでした。しかし別のアプローチをせざるをえなかったことで、事件の詳細なディテールを掘り下げることができました」とプロデューサーの河瀬大作は話す。張本人の話を聞かなかった分、周辺取材を精力的に強め、それが、事故の直前直後にキム・ヒョンヒのすぐ近くにいた人たちの証言と、5000ページにも及ぶ捜査資料の発見につながったからだ。

5000ページに及ぶ資料が、事件に新たな光を当てた

韓国語、英語、そして

 この事故では、乗客乗員全員が死亡している。だから爆発直前の機内の様子を証言できる人はいない。しかし、キム・ヒョンヒと同様に、バグダッドで乗り、アブダビで下りた人はいる。そのうちの一人が大韓航空の客室乗務員、パク・ウンミだ。彼女は、搭乗してきたキム・ヒョンヒと会話をしていた。

「座席は何番ですか?」

 彼女は“韓国語で”話しかける。キム・ヒョンヒは答えない。日本人を装っているからだ。韓国語は理解できない振りをしなくてはならない。

「座席は何番ですか?」

 今度は“英語で”話しかける。キム・ヒョンヒは答えない。

コメント1

「時効スクープ ~今だから、聞けた」のバックナンバー

一覧

「大韓航空機爆破事件、「空白の時間」を埋めろ」の著者

河瀬 大作

河瀬 大作(かわせ・だいさく)

NHK番組制作プロデューサー

1993年、名古屋大学大学院文学研究科修了後、NHK入局、ディレクターとして『プロフェッショナル 仕事の流儀』『NHKスペシャル』などを制作。現在、プロデューサーとして幅広く活躍している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

片瀬 京子

片瀬 京子(かたせ・きょうこ)

フリーライター

1972年生まれ。東京都出身。98年に大学院を修了後、出版社に入社。雑誌編集部に勤務の後、2009年からフリー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人は何か自信を持って誇れるものを持っているはずです。

為末 大 元プロ陸上選手