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安田講堂占拠。始まりは「無給への抗議」だった

混乱から占拠へ、自由から過激へ、そして1969年の陥落

2016年7月12日(火)

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封鎖された安田講堂に機動隊から放水が行われた

 1960年代の日本の学生運動は、1969年1月19日午後5時46分に東京大学安田講堂が陥落し、377名が逮捕者されたことで、事実上、終止符を打った。なぜ学生――東大の学生に限らない――は、安田講堂を初めとした東大内の施設に籠城していたのか。なぜ、学生による制度改革の訴えは、機動隊の突入を招く事態と化したのか。

闘争を知らない子どもたち

 後の世代に生まれ育った人たちは、それをよく知らない。知らないから当時の学生に共感しにくく、むしろ、学生運動世代の人たちのことを「理屈っぽい」といった理由で毛嫌いしたり、学生運動世代の影響を受けすぎている同世代のことを「一方的に過ぎる」と感じたりもする。

 アナザーストーリーズのチーフプロデューサー・久保健一もそのうちの一人だった。1991年に大学生となり入寮すると、留守の間に自室の机の上に“アジビラ”が置かれている。休み時間に講義室にいると、彼らが入ってきて教壇に立ち見解を述べ始める。

 「彼らにも正義があるのかもしれないけれど、押しつけられる方はたまったものじゃない。なんなんだ、ふざけるな。そう思っていました」

 彼らに直接、どういうつもりなのかと質したこともある。

 一方で、漠然と知っていたつもりのあの時代を理解したいという思いもあった。今回、アナザーストーリーズで籠城していた学生、事態を収拾したい大学、強制排除に乗り出した機動隊、それぞれに、「誰が悪いのか」ではなく「自分たちは何をしようとしていたのか」を聞いたことで「どの立場の言い分もわかる」と思うようになった。そして、共感できなかった学生に対しても「普通の学生だった」と見方が改まった。

 「けが人も出ているので、あれが正当な行いだったと簡単に言うことはできません。武力に訴えようとしたのもやり過ぎだと思います。でも、彼らの主張もわかるし、もしかすると、いい形で決着することもできたのではないかと思っています」

コメント5件コメント/レビュー

記事を読んだ感想としては、「ボタンの掛け違いというより、喧嘩したことなく大人になったイイコチャンが、いざ喧嘩しようとしたら加減が分からなくて炎上した」という印象。
その後オンエアを見て、おままごとの延長戦の学生に対して、大人たちは本気で命をかけていたという印象。
この対比、狙っていたとしたら素晴らしいです。
「人生は命をかけなきゃいけないんだよ!」という台詞にはしびれました。それにひきかえ、催涙弾が仲間の顔に当たっただけで縮み上がった「自称武闘派」の情けないこと。「自分たちは血を流すつもりはなかった」って、高い場所から石を落としたらどうなるかすら想像もできないとは。この人たちの親御さんたちは本当に、金をどぶに捨てて大学に行かせたようなもんですね。

私が高校時代、安田講堂の事件の折り東大に通っていた先生がいたので話を聞いてみたことがあります。「ある朝学校に行ったら大学が封鎖されていた。それから毎日、近くの喫茶店で教科書を開いて独学する日々が続いた。せっかく大学に入ったのに、時間もお金もむだにした」と言っていました。あのお祭り騒ぎを楽しんだ連中は、こういう人たちに賠償すべきでは?(2016/07/15 11:42)

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「安田講堂占拠。始まりは「無給への抗議」だった」の著者

久保 健一

久保 健一(くぼ・けんいち)

NHK プロデューサー

1972年、千葉生まれ。平成9年NHK入局。「プロジェクトX~挑戦者たち~」「プロフェッショナル仕事の流儀」などの制作に携わる。現在、NHKエデュケーショナルにて「アナザーストーリーズ~運命の分岐点~」や「世界入りにくい居酒屋」などを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

片瀬 京子

片瀬 京子(かたせ・きょうこ)

フリーライター

1972年生まれ。東京都出身。98年に大学院を修了後、出版社に入社。雑誌編集部に勤務の後、2009年からフリー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

記事を読んだ感想としては、「ボタンの掛け違いというより、喧嘩したことなく大人になったイイコチャンが、いざ喧嘩しようとしたら加減が分からなくて炎上した」という印象。
その後オンエアを見て、おままごとの延長戦の学生に対して、大人たちは本気で命をかけていたという印象。
この対比、狙っていたとしたら素晴らしいです。
「人生は命をかけなきゃいけないんだよ!」という台詞にはしびれました。それにひきかえ、催涙弾が仲間の顔に当たっただけで縮み上がった「自称武闘派」の情けないこと。「自分たちは血を流すつもりはなかった」って、高い場所から石を落としたらどうなるかすら想像もできないとは。この人たちの親御さんたちは本当に、金をどぶに捨てて大学に行かせたようなもんですね。

私が高校時代、安田講堂の事件の折り東大に通っていた先生がいたので話を聞いてみたことがあります。「ある朝学校に行ったら大学が封鎖されていた。それから毎日、近くの喫茶店で教科書を開いて独学する日々が続いた。せっかく大学に入ったのに、時間もお金もむだにした」と言っていました。あのお祭り騒ぎを楽しんだ連中は、こういう人たちに賠償すべきでは?(2016/07/15 11:42)

当時の学生も元学生も言ってることがおかしくないかい?
「(学長が戻らないから)自然に占拠しちゃった」って、15日に先に占拠したんでしょ?
「(大学は)謝ればいいじゃんってくらいの話し」が話し合いかね?
「改革をするためにやってん」なら、謝って済むものではないよね。だから教授を吊るし上げたり、研究室を滅茶苦茶に壊したんでしょ?(2016/07/14 17:40)

暴力的運動の結果が、革命に結びつき彼らが政権をとったならば、それら暴力は聖戦として正当化されたのでしょうね。いまだに暴力革命で政権をとった国が生き延びているけれども、それらの国々の理屈はそいうことだ。暴力学生たちが日本の価値観を変えたというなら、自由を履き違えた無責任な子供たちを大量再生産したということだ。(2016/07/12 15:37)

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