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リーマンショック、善意の暴走

「誇らしい我が社」はなぜ世界経済を破壊したか

2015年9月14日(月)

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破綻直前のリーマン・ブラザーズ本社

 地獄への道は、善意で舗装されている――。これは、資本論を記したカール・マルクスの言葉とされている。

 そのマルクスの没後125年となる2008年、今から7年前にあたる9月15日に、投資銀行大手の米リーマン・ブラザーズが倒産した。負債総額は64兆円で、史上最大級の倒産となる。これがきっかけとなり、リーマンショックと呼ばれる恐慌が起きた。

 リーマン・ブラザーズは1850年に設立されたアメリカ最古の投資銀行であり、過去には航空や映画などの産業の成長に貢献してきた。

 1999年に、当時のビル・クリントン政権が金融の自由化を進めると、リーマンは生き残りの策を練る。リーマンをしのぐ資金力を持つ銀行が証券業界に参入することになったからだ。

レバレッジ×サブプライム=倒産

 そこで考え出されたのが“レバレッジ”。銀行から借りた資金を元に投資を行うという手法だった。当たれば儲けが大きい分、外したときも損が大きい、ハイリスク・ハイリターンの手法だが、この戦略は大当たりする。自社を救うために生み出した苦肉の策が、リーマンの成長を後押しした。

 2001年1月、当時のジョージ・ブッシュ政権が「すべての人に住宅を」と標榜し、マイホームを夢見る低所得者向けのローン、サブプライムローンの融資基準を緩和すると、リーマンはそこに目をつけた。サブプライムローンは、借り手の信用度が低く返済が滞る可能性が高いため、金利が高い。リーマンはレバレッジをかけてこのサブプライムローンの債券を大量に購入し、金融商品に仕立てて販売したのだ。

 リーマンは、国の方針に合わせて自社の生き残りを進めてきたと言える。

 しかし、サブプライムローンの返済率が滞り始め、それに伴って、リーマンが販売してきた金融商品の価値が下がり始める。ここから先はあっという間だった。大きなリターンを取りに行っていたリーマンは、自らが設定した高いリスクに絡め取られ、2008年9月の倒産の日を迎えた。

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「リーマンショック、善意の暴走」の著者

河瀬 大作

河瀬 大作(かわせ・だいさく)

NHK番組制作プロデューサー

1993年、名古屋大学大学院文学研究科修了後、NHK入局、ディレクターとして『プロフェッショナル 仕事の流儀』『NHKスペシャル』などを制作。現在、プロデューサーとして幅広く活躍している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

片瀬 京子

片瀬 京子(かたせ・きょうこ)

フリーライター

1972年生まれ。東京都出身。98年に大学院を修了後、出版社に入社。雑誌編集部に勤務の後、2009年からフリー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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