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あの「エボラ治療薬」が世に出たワケ

富山化学を変えた2人のキーマン

2015年7月22日(水)

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 「ミスター・ヤマダに感謝したい」。今年6月に東京で開かれたエボラ出血熱に関する公開シンポジウム。壇上に立ったフランス国立保健医療研究所のデニス・ジャンマリー・マルビー永久上席研究員はある人物の名前を挙げ、謝意を伝えた。

フランス国立保健医療研究所の幹部と親密に話す「ミスター・ヤマダ」こと、山田光一氏(右から2番目、写真=陶山 勉)

 「ミスター・ヤマダ」とは、富士フイルムが2008年に買収した富山化学工業で理事を務める山田光一氏のことだ。山田氏は1982年に富士写真フイルム(現・富士フイルムホールディングス)に入社し、20年以上写真フィルムの営業を担当。ドイツで写真フィルムのマーケティングに携わっていた際に、戸田雄三・取締役専務執行役員に声をかけられ、医薬の道に転じることになった。

 戸田専務が着目したのは、ドイツで品質クレームに細やかに対応し、それを製品開発にフィードバックして営業成績を伸ばしていた、山田氏の高い実務能力だった。富士フイルムは2005年にライフサイエンス事業部を新設。そのトップに就任した戸田専務は医薬事業への本格参入を見据え、最適な人材を探していた。

 そんな山田氏の能力が発揮されたのが、エボラ危機だった。

 エボラ出血熱には承認された治療薬がなく、昨年、リベリア、シエラレオネ、ギニアといった西アフリカを中心に感染が拡大していた。そこで、世界の研究者や医師が注目したのが、富山化学が開発した抗インフルエンザウイルス剤の「アビガン」だった。

 日本で新型インフルエンザ用の治療薬として承認を受けたアビガンがなぜ、注目されたのか。エボラウイルスはインフルエンザウイルスとほぼ同じ構造を持つ。そのため、細胞内でウイルスの増殖を防ぐというアビガン独自の作用が、エボラウイルスにも効果を発揮するのではないかと考えたからだった。

 だが、各国政府の反応は鈍かった。世界保健機関(WHO)が緊急特例として未承認薬の使用を認める方針を出したが、リスクを取ることを恐れ、アビガンの使用には及び腰だった。

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