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会社の成長は、社員の人間的成長の総和です

伊那食品工業会長 塚越寛氏に聞く

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2015年10月7日(水)

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「かんてんぱぱ」でおなじみの伊那食品工業は、安定成長を続ける寒天のトップメーカーとしてだけでなく、社員がいきいきと働く会社としても知られている。どうしたらそうした“いい会社”を作ることができるのか。「いい会社をつくりましょう」を社是に掲げる同社の塚越寛会長に聞いた。

世の中には様々な会社がありますが、塚越さんの考える「いい会社」とは、どんな会社でしょうか。

塚越:人に迷惑をかけない会社がいい会社だと、私は考えています。会社にとって最大の迷惑は倒産ですから、倒産しない会社、持続する会社こそがいい会社だと思います。また、持続だけしていて、社会貢献も社員教育もしないようであればいい会社とは言えませんので、人の役に立とうという意識を持った会社を、私はいい会社と定義しています。

塚越 寛(つかこし・ひろし)
1937年長野県生まれ。肺結核で高校を中退後、58年に伊那食品工業に入社。83年社長に就任、2005年3月より現職。相場商品だった寒天の安定供給体制を確立した。家庭で簡単に寒天菓子づくりが楽しめる「かんてんぱぱ」シリーズの開発や医療、美容市場の開拓などにより、創業以来安定成長を続けている。(写真・堀 勝志古、以下同)

利益は健全な経営の排泄物

利益についてはいかがですか。

塚越:上場企業は株主に応えようと最終利益に強くこだわりますが、そればかりにこだわると、本来の目的を見失います。もちろん、利益を上げることや成長することは会社にとってものすごく大事なことですが、それは会社の目的ではありません。

 目的は何かと言ったら、一人でも多くの人を幸せにすることです。会社だけでなく、行政も、人間の営みはすべてそういう方向を向かなくてはならない。そのための手段として、法律や条令を守る、または、利益を上げたり成長したりするという方法があるわけです。手段と目的を間違わない経営をすれば、いい会社でいられるはずです。

すると、会社にとって利益とは何なのでしょうか。

塚越:利益は、うんちです。つまり、いいことを行った結果です。健全な企業活動を行っていれば、自然と出てくるもの、それが利益というものです。『論語と算盤』で知られる明治の大実業家・渋沢栄一さんも、同じようなことを言われています。

 必要な経費は使わなくては、会社は永続できません。けちったら、どこかでひずみが生まれます。ですから、当社では経費節減という言葉は使ったことがありません。むしろ必要なものはどんどん使い、研究開発などの先行投資も行います。そうしていれば、仮に一瞬、利益が少なくなっても、あとから出てきます。

それは、伊那食品工業がまだ小さな会社だった頃からのお考えですか。

塚越:いえ、当時はそんなきれい事は言っておれません。明日の手形を、給与をどうするのかという時代には、一生懸命稼ぐことを考えておりました。

 しかし、会社がある程度の規模になると、それに伴って社会的責任が大きくなります。そのときに、この会社はどうあるべきかを思案しました。会社が成長すると同時に、トップも成長し、そういったことを考えなくてはならないのです。私たちは会社の成長を、社員一人ひとりの人間的成長の総和であると定義づけています。社員が人間的に成長しなければ、健全な経営はできず、その結果、利益も出ません。

人間的成長とは、どういうことでしょうか。

塚越:いい人になろう、ということです。

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長