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あなたの仕事仲間にもLGBTは必ずいる

「見えないマイノリティー」が見え始める

2015年8月24日(月)

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 「LGBT」。レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字をとった言葉で、性的マイノリティーを指す。日経ビジネスは8月24日号で「究極のダイバーシティー LGBT」という特集を掲載した。

 「性的マイノリティー?自分とは関係ない存在だ」。そう考える人こそが、一番気を付けなければならない。LGBTに対する社会の理解度は、想像以上のスピードで変わりつつある。もし今後、LGBTの顧客あるいは従業員の問い合わせに不適切な対応をすれば、「人権を軽視する企業」と見なされ、致命的な評価が拡散しかねない。

 電通ダイバーシティ・ラボの調査によれば、日本でのLGBTに相当する人の割合は7.6%と推定される。人口換算すれば国内では1000万人近い当事者がおり、加えてその周囲に理解者・支援者がいる。LGBTと向き合うことは、企業経営にとって最重要課題の1つとなる。

 特集連動の第1回は、LGBTの基礎的な知識と、それがなぜ今、経営テーマとして急浮上したかを解説する。

 東京都渋谷区は今年10月にも、同性カップルを結婚に相当する関係として認める「同性パートナーシップ証明書」の発行を始める。今年4月の渋谷区長選挙では、自公推薦候補などを下して、同性パートナーシップ条例成立の立役者でLGBT支援を掲げた長谷川健氏がサプライズ当選した。

 日本では同性婚が認められていないため、同性カップルは法的に「家族」ではなく「同性の友人」であることを強要されてきた。社会を構成する単位として認められないことから、多くの当事者たちが下記のようなケースに直面している。

渋谷区民は同性カップルが公平な扱いを受ける権利を支持した(写真:共同通信)

 家族を対象にした公営住宅への入居拒否。同性パートナーを受取人にした生命保険の加入拒否。携帯電話などの家族割引サービスが利用できない。同性パートナーが意識不明で病院に担ぎ込まれた時に、家族ではないので面会が許されない。パートナーが亡くなった時に相続の権利がない──。

 もちろん、こうした例はほんの一部に過ぎない。少数派であるというだけで社会的不利益を被る。その不条理な状況を変える一歩となる証明書の発行に対し、渋谷区民は選挙で「支持」という民意を示した。

 LGBTを支援する動きは、他の自治体にも広がっている。世田谷区も11月をメドに同性カップルを認める公的書類を発行する方針を打ち出した。2013年に「LGBT支援宣言」をした大阪市淀川区や、那覇市、兵庫県宝塚市、奈良市などもLGBT支援に乗り出している。

 知識が少ない人には、ある疑問が浮かぶかもしれない。「LGBTは自らLGBTであることを選んでいるのだから、仕方ないのではないか?」というものだ。特集班も、取材の中でそうしたニュアンスの言葉を聞くことが度々あった。連載第1回目ということもあり、丁寧に誤解を解いておきたい。

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「LGBT あなたの会社も無視できない」のバックナンバー

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「あなたの仕事仲間にもLGBTは必ずいる」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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