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デング熱感染者が出た代々木公園は今

<デング熱の処方箋・その3>

2015年9月10日(木)

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写真:Natsuki Sakai/アフロ

 今年の代々木公園には「蚊がいない」と評判です。

 昨年は70年ぶりとなるデング感染者を国内で初めて出し、一時期は立ち入り禁止となった代々木公園。殺虫剤が撒かれた後も、しばらくは人が寄り付かなくなっていたあの代々木公園が、です。

 事実関係を確認するために、本当に蚊が減っているのかを調べてみました。

 東京都では2001年から「感染症媒介蚊サーベイランス」を実施しています。以来、毎年6月から10月までの期間、公園や霊園・植物園など蚊が生息する都内16施設で、蚊を捕まえては、その数を調べたり病原体の有無を調べたりしてきました。

 さらに、今年からは、代々木公園、日比谷公園、上野恩賜公園など、都内にある9つの大型公園をサーベイランス施設として追加。全部で25カ所の蚊についてモニタリングしています。

 まずは従来の16施設における昨年までと今年の蚊の数。

 去年と今年ではほとんど数が変わらず、各観測地点での蚊の補足数は数十から数百匹。何もしなくても、時期がくると一桁オーダーで蚊の数が変わるのが興味深いですね。
感染症媒介蚊サーベイランスの結果

 一方、こちらが代々木公園を含む新たな9施設の蚊の数。ほぼすべての観測地点と観測時点で、その数は「ゼロもしくは一桁」で推移しています。
デング熱・チクングニア熱媒介蚊サーベイランスの結果

 どうやら、「今年の代々木公園に蚊がいない」のは事実。
 しかも、日によっては“ディズニーランド並み”のようです。

 まさか、代々木公園は本当にディズニーランドを見習ったのでしょうか。(「デング熱の処方箋・その2」)

 東京都ペストコントロール協会会長の玉田昭男氏によれば、
 「それは昨年の9〜10月に薬剤を散布し、越冬する蚊を駆除したから」。

 蚊の発生を防ぐには、成虫が卵を産む秋口の蚊を駆除して、翌年の蚊の発生を防ぐことが非常に有効です。新たなサーベイランス地点に加えられた9つの大型公園は、いずれも「昨年、秋に薬剤を散布した場所」。発生してから駆除するのもいいですが、前年の殺虫剤に勝るものはありません。

 しかし、都としては、デング熱など病気を持った蚊が見つかった場合のみ、薬剤を散布するというスタンス。今のところ、蚊が多い従来の16施設での薬剤散布の予定もありません。

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「Dr.村中璃子の世界は病気で満たされている」のバックナンバー

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「デング熱感染者が出た代々木公園は今」の著者

村中 璃子

村中 璃子(むらなか・りこ)

医師・医療ジャーナリスト

一橋大学出身、社会学修士。北海道大学医学部卒。都立高校中退。WHO(世界保健機関)西太平洋地域事務局の新興・再興感染症チーム等を経て、現在、医療問題を中心に執筆中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師