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日本郵政は欧州郵政改革から学べ

野村宗訓・関西学院大学教授に聞く

2015年9月30日(水)

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日経ビジネス9/21号の特集「日本郵政 矛盾の塊、熱狂なき上場」では、日本郵政グループの民営化を巡る歴史的な経緯と、そこから生まれた様々な矛盾を明らかにした。海外に目を向ければ、英ロイヤルメールやドイツポストDHLなど、日本郵政に先行して民営化した郵政事業者がいる。先行者から学ぶべきこととは何か。国内外の国営企業の民営化プロセスを研究する関西学院大学の野村宗訓教授に聞いた。

野村宗訓・関西学院大学教授
1986年関西学院大学大学院経済学研究科博士課程修了。98年から現職。民営化と規制緩和、公益事業の規制改革、産業政策の日英比較などが専門分野。近年は海外の郵政事業者の民営化について現地視察を踏まえた研究を続けている

欧州では郵政改革として民営化・株式上場を選択するケースが相次いでいます。背景にあるものは何でしょうか。

野村:一つは携帯電話などの機器の発達と電子メールの普及によって郵便の数が急減し、国有企業の財務状況が悪化してきたこと。もう一つは、イーコマースやオンラインバンキングなどの活用が始まり、ニーズが変化していること。これは世界中で起こっている変化です。

 欧州では、1990年代から郵便事業の段階的な市場開放が始まり、その後、完全自由化が徐々に進められていきました。自由化と並行して、国営郵便企業を成長させるため、民営化、株式上場した。そういう流れです。

日本郵政の上場が迫っています。欧州で先行して上場した企業で参考になる例は。

 まず挙げられるのが英ロイヤルメールの取り組みでしょう。注目したいのは、彼らが株式会社化を進めるにあたって、それまでロイヤルメールの傘下に置かれていたポストオフィスを2012年に親会社であるロイヤルメール・ホールディングスの直接子会社にしたことです。

 物流など将来性のある事業を担うロイヤルメールと、足を引っ張るかもしれない郵便局業務を明確に切り離した。ホールディングスの株式は引き続き政府が保有するので、郵便局は国営のままです。これは日本郵政とは対照的です。

 2000年以降、ポストオフィスは慢性的な赤字状態でした。政府は2007年に約2000局の閉鎖を提案。総数で1万2000局に減らすことを決めました。これは民間大手銀行の大通りに面した主要店舗が約1万1000店であったことから逆算された数字です。

 しかし、徐々に郵便局が減っていくことに対して、国民は納得しなかったですよね。

 そこで、政府が提示したのが、「相互扶助(mutualisation)」というキーワードでした。1万2000局という数字を守るために、2011年に英国政府が郵便サービス法で提示したのです。

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「日本郵政は欧州郵政改革から学べ」の著者

島津 翔

島津 翔(しまづ・しょう)

日経ビジネス記者

2008年東京大学大学院工学系研究科修了、日経BP社に入社。建設系専門誌である日経コンストラクション、日経アーキテクチュアを経て、2014年12月から日経ビジネス記者。担当分野は自動車、自動車部品。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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