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シーメンス、「考える工場」で生産革命

究極のマスカスタマイゼーションを目指す

  • 日経ビジネス編集部

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2015年9月28日(月)

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ドイツの工場が変わり始めた。合言葉は、第4次産業革命を意味する「Industrie(インダストリー)4.0」。世界に冠たるモノ作り大国を変化へと駆り立てるものは、一体何なのか。

 ドイツ南部にある人口4万4000人の小さな町、アンベルク。シーメンスがこの地にれんが造りの工場を建てたのは、1989年の秋だった。時代は「第3次産業革命」の真っただ中。同革命の主役である、機械や製造ラインに組み込む専用コンピューターを作るために、1000人の従業員が雇われた。

シーメンスのアンベルク工場

 彼らが組み立てた製品はドイツ中の工場に届けられ、製造ラインを動かす頭脳となった。クルマや化学製品、産業機械といった、この国の製造業の強さを縁の下で支えた。

 四半世紀後の2015年。この工場では今もなお、当時とほぼ変わらぬ1000人超の従業員が働く。工場建屋の広さも1万平方メートルと全く同じだ。しかし、生産台数は8倍の年1200万個に、品目数は1000種類以上と5倍に増えた。かつてと異なり、「シーメンス通り」に面した工場からはドイツ国内ばかりでなく、世界中に製品が出荷されていく。

 東欧やアジア諸国より高い賃金、原子力発電を拒否したことで上昇した電気料金、高齢化。日本に重なる諸問題を抱えるこの国で、かつてと同じ工場と同規模の雇用を維持するのは容易ではない。まして、生産量を増やし続けるのが至難の業だということは、工場の縮小・撤退が続く日本の現状に照らせば明白だろう。なぜ、アンベルク工場は戦えたのか。

 「私たちは既に『Industrie4.0(インダストリー4.0、第4次産業革命)』への道を歩み始めているからだ」。工場責任者のカール・ハインツ・ブエットナー氏は話す。インダストリー4.0とはモノ作りの革新に向けて2011年からドイツの産官学が掲げるスローガンだ。政府が資金を出し、数百の企業や大学が規格作りや技術開発に邁進している。

 具体的にはIoTを核に、ロボットや3Dプリンターなどドイツが強みを持つ生産技術を、社内外でつなぎ合わせる。大量生産とほとんど変わらないコストでオーダーメードの商品を作る「マスカスタマイゼーション(個別大量生産)」の実現が一つのゴールだ。

 そうなれば買い手は「デザインや機能は与えられたものを受け入れるだけ」という制約から、解放される。クルマでさえディーラーが薦めるカタログから選ぶのではなく、製造の直前までスマートフォンのアプリを使って、エンジンの種類や色などを変えられるようになる。ドイツは決して、これを夢物語だとは考えていない。

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