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トヨタが“下請け”になる日

人頼みの「カンバン」や「ケイレツ」だけでは通用しない

  • 日経ビジネス編集部

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2015年9月30日(水)

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「第4次産業革命」とも言えるインダストリー4.0に向けて、国ぐるみのドイツ、ITの巨人が主導する米国と比べ、日本は大きく出遅れている。外とつながることを拒否したままでは、トヨタ自動車すら“下請け”になりかねない。

トヨタ自動車の生産ライン。様々なメーカーのロボットや工作機械が1台のクルマを形作っていく(写真=AA/時事通信フォト)

 第4次産業革命を進めるには、様々な場所からリアルタイムでデータを集め、他社と共同で分析を深めることが不可欠。だが、日本は足踏みしている。他社とつながるメリットよりも、磨き上げてきた生産ノウハウなどの情報流出リスクを警戒するからだ。日本の製造業を牽引してきたトヨタ自動車ですら、その呪縛から抜け出せていない。

 せっかくの機能が宝の持ち腐れになっている──。トヨタの工場にロボットを納める、ある大手機械メーカーの役員はこうこぼす。「トヨタさんがインターネットにつながせてくれない」。

 納入したロボットは、工場の外部とつながる遠隔監視機能を搭載している。本来ならネット経由で稼働状況をモニターし、保守業務を効率化できるはずだが、現時点では不可能だ。ネットに接続すると「生産ノウハウが社外に流出しかねない」と、トヨタが難色を示しているからだ。 故障したらその場で人がすぐに対応できるように「担当者が工場に常駐して見張っていてほしい」とトヨタから要望されたという。

分断状態のトヨタ「ケイレツ」

 ロボットの遠隔監視は単なる故障対応の効率化という問題にとどまらない。今後、工場内の設備が社外とつながり、顧客ニーズを迅速に判断しながらカスタムメードの製品を量産するインフラへと発展する可能性も秘める。その第1ステップをトヨタは踏み出せない。

 「カンバン方式」など緊密な連携を強みとするトヨタの「ケイレツ」。だが、各社を結びつけるのは人であり、情報をやり取りするのも、電話やメールといった従来型の手法が主流となる。

 人を使いながら最高の生産効率を追求、実現してきただけに、その成功体験が次への一歩を阻んでいる面もあるだろう。トヨタ系部品メーカーの首脳は「生産にはトラブルがつきもの。結局は、人間が対応せざるを得ない」と話す。従来のやり方を変えても、メリットは少ないとみているのだ。

 トヨタは販売店と自社工場との間をネットでつなぎ、生産ラインの稼働率やクルマの製造状況を逐一把握している。だが、それはトヨタ社内に限られる。ケイレツなど親しい企業との間ですら、ネットでの情報連携は道半ば。別のトヨタ系部品メーカー幹部は「個別企業のIoTへの取り組みは始まったばかり。ケイレツ内で工場を相互につなぐのはまだ先の話」と打ち明ける。企業や工場の壁を越えて、複数拠点をつなぐIoTの観点から見れば、トヨタケイレツはまだバラバラだ。

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