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スズキ・鈴木修会長のインド論

「相互の信頼関係が大事、裏切ったらいけない」

2015年9月30日(水)

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 9月17日、スズキは独フォルクスワーゲン(VW)から4600億円で株を買い戻し、6年にわたる資本関係と、4年に及ぶ提携解消の係争に終止符を打った。直後にVWの排ガス不正問題が発覚する事態となったが、もともとVWが2009年にスズキへの資本参加を決めた背景を紐解くと、インドでの同社の存在感の強さがある。現地法人マルチ・スズキの2014年度の販売台数シェアは45%と、2位以下を大きく引き離しての1位だ。

 スズキの鈴木修会長兼CEO(最高経営責任者)は30年以上にわたり、インド政府やマルチ・スズキの従業員、部品メーカーなど多くのインド人経営者たちと交わってきた。「インドを最も深く知る日本人経営者」と言われる鈴木会長に、市場や人材、ものづくりに関する「インド論」を聞いた。

スズキの鈴木修会長兼CEO(写真:的野 弘路、以下同じ)

:スズキの販売台数(2014年度)は日本では75万台、インドでは117万台でした。すでに日本よりもインドの販売台数のほうが多いですし、インドでのシェアも45%と抜きん出て高い。スズキはなぜ、インドで受け入れられたのでしょう。なぜ、インドの市場や人材が持つ力を享受できたのでしょうか。

鈴木修会長(以下、鈴木):それは、真面目だったからだね。真面目だったから、インド政府に信頼されて、合弁事業をやることができた。その後も、信頼を裏切らなかった。小骨が喉につかえるような事はいっぱいあったけれど、大体は日本のスズキとインド政府の思惑が一致して、同じ道を進んできた。相互の信頼関係が基本的に崩れなかったことが、原動力ですね。

 総合産業である自動車産業をインドに根付かせるためにはどうしたらいいかという相談を、インド政府からいただきましてね。とりもなおさず現地の資本が自分たちで立ち上がることだと申し上げて、一緒になって産業を育ててきた。それが非常に大事なこと。私がいばるんじゃなしに、先見の明があったと言うんじゃなしに、インドの皆さんがそれぞれ資本を出し合ってという事で協力していただいた。それが大きかった。

 それからね。馬鹿正直に言うと、スズキ自体も損得を離れて、インドに対して献身的な貢献や努力をしたってことは言えるんじゃないかと、確信していますね。損得を離れてやっている時期があった。(日本で)ビリだったから。世界のどこかで1位になりたいという願望を僕自信が持っていたし、(インドや日本の)従業員もそれに呼応して、ついてきてくれた。1人では事業はできませんからね。

:日本企業のインド企業との協業やインドでのビジネスを見ると、第一三共やNTTドコモなどうまくいかなかった事例も多々あります。何が足りないのでしょう。スズキとの違いは何なのですか。

鈴木:インドに限らず世界のどこの国でもそうですが、風俗、習慣、言語まで違う状況ですから。お互いが相互信頼して、一緒にやるという事。それをやらないと、トラブルは起きますよ。トラブルの最たるものが戦争でしょう。ビジネスの世界でも、戦争は起こるんですよ。だからうまくいくところと、うまくいかないところがある。

 僕はよく言うんだけど、「教えてやる」とか「君が生徒で僕が先生だ」という意識はもったらいかん。戦後にアメリカが日本をイコールパートナーとして捉えてくれたでしょう。そうやって行動することが大切なんです。現に、日本のスズキがマルチ・スズキから教えられるようなこともあるんだから。例えば、あの人たちが日本へ見習いにきて、技術職のアシスタントとしてきている仕事の覚え方(の速さ)なんかは、日本人が学ぶべきでしょうね。マルチには足を向けては寝られない。

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「スズキ・鈴木修会長のインド論」の著者

佐藤 浩実

佐藤 浩実(さとう・ひろみ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社で電機、機械、自動車を6年間取材。13年4月に日経ビジネスへ。引き続き製造業を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官