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スタートアップ、インドの時代が到来する

ベンチャーキャピタルBEENEXTの佐藤輝英氏に聞く

2015年10月2日(金)

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 今、インドは空前のスタートアップブームに沸いている。スマートフォンの普及が進み、電子商取引(EC)などのネットサービスが急速に拡大。多くのインド人起業家がシリコンバレーなどから帰国し、続々と新たなスタートアップが生まれている。IT都市として有名なバンガロールはもちろん、起業のうねりはムンバイ、デリー、グルガオンなど他の都市と、インド全土に広がりつつある。

 勃興するインドベンチャーを狙い、世界規模の投資会社も続々とインドに参入。セコイアキャピタル、500スタートアップスといった米国系ベンチャーキャピタルをはじめとして、タイガーグローバルといったヘッジファンドや、アリババ集団などもインドに拠点を置き、活動を始めた。日本では、ソフトバンクグループが大々的に投資活動を展開していることが有名だが、それ以外にもリクルートやドリームインキュベータなどが投資活動を開始している。その中でも特に積極的なのが、シンガポールに拠点を置くベンチャーキャピタル、BEENEXT(ビーネクスト)だ。

 代表を務めるのは佐藤輝英氏、40歳。日本で1999年にネットプライス(現BEENOS)を立ち上げ、国内有数のEC企業グループに育て上げた。昨年、代表の座を降りた佐藤氏は現在、アジアを中心とした世界中のベンチャー企業への投資活動を展開している。佐藤氏に、インドベンチャーの魅力、そして今後の世界に与える影響力を聞いた。(聞き手は 蛯谷 敏)

今年7月に、6000万ドル(約72億円)の新たなベンチャーキャピタルファンドを立ち上げたそうですね。

佐藤輝英(さとう・てるひで)氏。BEENEXTファウンダー。1975年2月生まれ。97年慶應義塾大学卒業、在学中からソフトバンク(現ソフトバンクグループ)でオンライン決済事業(現ベリトランス)の立ち上げに参画し、そのまま起業家の道に進む。2000年ネットプライス社長兼CEO(最高経営責任者)に就任、04年東証マザーズに上場を果たす。経営の傍らで世界のネット事情を把握するために世界中を自分の足で回り、投資家や起業家と強固な人脈を築いてきた。14年にネットプライスドットコムからBEENOS(ビーノス)に社名変更。同年、CEOを退任し、シンガポールに拠点を移してBEENEXTを立ち上げた。

佐藤:各国の起業家の友人から少しずつ資金を集めて、国籍を問わずに次世代の起業家を育成する目的で立ち上げました。世界中でインターネットのイノベーションが起きています。インドネシアやベトナム、フィリピン、インドなどでは、このネットイノベーションのまっただ中にあります。この変化は、さらに広がっていくのは間違いありません。

 今までの発想を捨てて、新しいものを生み出す力を持つ起業家を発掘する手段として、このファンドを設立しました。米国では、こうした次世代の起業家を支援する活動はかなり広がっています。多くは、自ら起業家となって成功し、その資金を元手に次の起業家を支援しています。資金だけでなく、事業を構築していく上でのメンターやパートナーとしても支援していく。そうした循環が構築されています。自分も後輩の起業家を世界規模でサポートする存在になろうという想いでBEENEXTを立ち上げました。

佐藤さんが創業したBEENOSとは違うミッションを持っているわけですね。

佐藤:BEENOSは国境を越えたECなど、あくまでもECビジネスを中核とした事業会社ですので、投資をするにしても本業との相乗効果を考慮する必要があります。その意味でECと関連する領域での戦略的投資をアジアの新興国で展開してきました。

 一方で、BEENEXTはそうした制約を設けずに、技術イノベーションに関連する企業すべてを投資対象にします。原則として、国も地域も問いません。とはいいながら、今はスタートアップに投資金額の半分ぐらいを入れるほどインドに注力しています。

インドのスタートアップですか?

佐藤:インドのスタートアップシーンは今、すごいことになっています。シリコンバレーで活躍していたエンジニアや起業家が次々と母国に凱旋して、起業しています。かつて、インドの優秀な学生は、欧米の大学院やMBA(経営学修士)を目指してインドを離れ、そこで大手企業に就職してキャリアを重ねる、というのが定番のキャリアパスだったんですが、最近はMBAにいくよりも、すぐに起業したいという若者が、インド工科大学(IIT)といった名門校でも珍しくなくなってきました。

 実際、インドのスタートアップの評価額もここ数年でうなぎのぼりです。ソフトバンクが出資したことで有名になったオンラインマーケットプレイス「Snapdeal(スナップディール)」やタクシー配車サービスの「OLA(オラ)」などは聞いたことがあるかも知れません。米国や中国にはまだ数では及びませんが、ものすごいスピードで有望なスタートアップが誕生しています。

 新興国の多くはやっぱり人口が伸びている。人口ボーナスがある国というのは、待てば待つほど実りが大きくなります。起業家側もそれだけ長い間コミットして、その中から新しいインターネット財閥みたいな企業集団も生まれてくると考えています。次の20年、本格的な拡大が始まる場所はどこかと考えた時に、インド以上の国はありません。それに、もう1つ、私がこれまでに経験してきたネット業界のセオリーもあるんです。

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「スタートアップ、インドの時代が到来する」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士