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うなぎ消費量日本一 「ひつまぶし備長」

2015年10月24日(土)

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 うなぎ。美味しいですね。

 私はうなぎが大好物でありまして、夏でなくてもしょっちゅううなぎ屋に出かけています。

 ふっくらと蒸した後に、タレを付けてサッと焼き上げる江戸前のうなぎは、思い出しただけでもヨダレが垂れてきます。うなぎにはやはり白いご飯が一番です。タレの甘みとご飯の旨味とうなぎの脂が口の中で渾然一体となり、それはもう天国の美味。日本に生まれてヨカッタ、と心から思う瞬間であります。

 ところがうなぎを取り巻く環境は最近非常に厳しいものがありまして、ただウマイウマイと喜んでばかりもいられません。昨年の6月に、国際自然保護連合(International Union for Conservation of Nature and Natural Resources、IUCN)なる団体が、ニホンウナギを絶滅危惧種に指定したのです。いわゆるレッドリスト入りというヤツです。

 この絶滅危惧種は、「1A」「1B」「2」と3段階に別れておりまして、わがニホンウナギは真ん中の1B。ジャイアントパンダやトキと同じ位置にランキングされています。トキとうなぎが同じくらいヤバいとは知りませんでしたが、ともかくうなぎは「近い将来、野生で絶滅する危険性が高い」そうなのです。

 かくも科学技術が発達した昨今に於いても、うなぎの生態はまだ未解明の部分が多く残されています。どうもマリアナ海嶺辺りが産卵場所らしく、そこで孵化した稚魚が遠路遥々日本まで流されてきて、最後に川を遡上していくらしいのです。日本や中国で盛んなうなぎの養殖は、すべて稚魚であるシラスウナギを海で捕まえてきて、それを育てています。卵から孵化させて育てる「完全養殖」は、今のところ実験室レベルでしか成功しておらず、量産には程遠い段階です。

 シラスウナギの漁獲量は年々減少しており、一方で中国人がうなぎの味に目覚めてしまい、消費量は増えています。かくしてうなぎの価格は順調に高騰中、という訳です。お店の方もそう簡単に販売価格に転嫁はできませんから、小規模なうなぎ屋さんの経営は非常に厳しい状況です。馴染みだった店に久しぶりに顔を出すと閉店していた……なんてことも一度や二度ではありません。

 大変なうなぎ屋さんがあれば盛業なうなぎ屋さんもある。

 今回ご紹介するのは、専門店として日本一のうなぎ消費量を誇る「ひつまぶし備長」です。

 店名から分かる通り、名古屋名物のひつまぶしを供する店です。

 東京、大阪、名古屋に合計で8店舗を持つ大きな会社で、月のうなぎ消費量は実に10トン。年間で120トンもの大量のうなぎを消費しているのです。無論スーパーマーケットなどの大量一括購入には及びませんが、きちんと料理にして店でサーブするうなぎ屋さんとしては、間違いなく日本一のお店です。

 実はこちらの会社を経営している鈴木博氏とは旧知の仲でして、氏と飲んでいる時に自然とうなぎの話になった。「ウチはうなぎの消費量日本一なんだ」と氏が仰るので、私はそんなに大量のうなぎを各店舗で調理するのは不可能だと思い、ファミレスのようにセントラルキッチン方式なのですか、と聞いたのです。

 すると氏はややムキになって、「いや。ウチは全部生きたうなぎをお店で捌いている」と言う。「うなぎは捌きたてをすぐに焼かないと味が出ない」とも。ホンマかいなと訝しむ私に、「それなら一度店を見にいらっしゃい」。となった訳です。

ひつまぶし備長の鈴木社長。クルマ好きです

コメント1

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「うなぎ消費量日本一 「ひつまぶし備長」」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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