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アサヒ・キリンが狙う「ビール回帰」は本物か?

11年連続市場縮小、大手4社の正念場

2016年1月19日(火)

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 ビール系飲料(ビール、発泡酒、第三のビール)の課税済み出荷量が11年連続で前年割れとなった。ワインやチューハイといった他の酒類への流出も含め、「ビール系飲料離れ」に歯止めがかからない状況だ。大手4社の今年の戦略で共通するのは大型商品の投入も含めたビール強化。中長期にはビール系飲料の酒税の一本化が議論されており、通常のビールの酒税が下がるかもしれないという背景もある。もちろん画一的な商品施策や販促活動では大きな需要を取り込めない。各社は違いを打ち出そうと躍起だが、2016年の市場見通しも厳しく、限られたパイの奪い合いは一層激化しそうだ。

 ビールメーカー5社(オリオンビール含む)の2015年の課税済み出荷量は4億2492万ケース(1ケースは大瓶20本換算)で、11年連続で前年を割り込み過去最低となった。ビールは0.1%増、発泡酒は0.3%増だが、第三のビールが1.7%減と足を引っ張った格好だ。登場以来、割安さで市場を下支えしてきた第三のビールの減退が鮮明になった。

ビール系飲料は11年連続で市場が縮小

 酒類では他に比べ圧倒的な数量規模を持つビール系飲料。会社ごとに売上高に占める比率は異なるものの、酒類の中で最重要の分野であることは間違いない。ワインやチューハイ、ウイスキーなど堅調に推移している分野への注力は進んでいるが、関係者がビール系飲料のシェア増減に一喜一憂する状況が長らく続いてきた。

従来の手法だけでは通用せず

 だが、市場全体は縮小を続け、メガブランドの大量生産、マス広告、大手外食チェーンでの拡販といった従来の手法だけでは、もはや多様化する消費者ニーズをつかみきれないとの危機感は各社に共通している。業界では2016年のビール系飲料の市場も前年比1~2%減になるとの見方が強い。そこで、今年焦点となるのが、2015年に19年振りに0.1%増とわずかながらもプラスとなったビールの動向だ。1月上旬に開かれた大手4社の事業方針発表会では、そろってビール強化の姿勢が鮮明となった。

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「アサヒ・キリンが狙う「ビール回帰」は本物か?」の著者

河野 祥平

河野 祥平(こうの・しょうへい)

日経ビジネス編集記者

2006年日本経済新聞社入社。社会部、消費産業部などで警視庁、ネット業界などを担当。直近では企業報道部でビール・清涼飲料業界を取材。2015年4月から日経ビジネス。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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