• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

AIが決算記事を完全自動配信、日経が開始

“AI記者”の登場で人間の業務が変わっていく

2017年1月26日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 1月25日午後3時30分、東京・渋谷の複合ビル「ヒカリエ」27階のLINE本社で出澤剛社長らが出席する決算説明会が始まろうとしていた。「ちょうど決算短信が開示されたようなので、皆さんにもお配りします」。広報担当がそう言って紙を配る。

 その3分前の午後3時27分。日本経済新聞の電子版には既に、「LINEの16年12月期、最終損益75億円の黒字」と題された記事が公開されていた。上場会社が適時開示に使う「TDネット」でLINEの決算短信が配信されたのは記事配信のわずか2分前。記事を“書き”、“投稿”したのは人間ではなく、「AI(人工知能)」である。

AIによるLINE決算の記事は、TDネットの開示から2分後に公開された

 ついに、“AI記者”が活躍する時代が訪れた。日本経済新聞社は25日、企業決算の要点を完全自動配信するサービス「決算サマリー」を開始した。TDネットでの決算公表後、売上高や利益などの情報とその背景をまとめ、記事の体裁にし、数分で日経電子版や会員制情報サービス「日経テレコン」に配信するまでを、AIを備えたシステムが担当する。

 決算の数字だけではなく要因までもを記述し、人の手を介さず完全自動で配信する恒常的なサービスとしては、国内初の試み。海外では既に米AP通信やロスアンゼルス・タイムス紙、ワシントン・ポスト紙などがAIによる一部記事の自動配信を実現している。

「本来やるべき仕事に集中してもらう」

 今回のAIによる決算サマリーが対象とするのは、約3600社ある上場企業が年4回公表する決算短信。TDネットに公表するデータ形式によってはAIが処理できないものもあり、現状のシステムでは約3000社ほどに対応できる見込みという。

 日経は今回、徳島大学発のベンチャー、言語理解研究所と東京大学松尾豊研究室と共同でAI記事のシステムを開発。ともにAI技術や研究で実績があり、元文章の日本語分析や記事生成などに役立てている。今後は、記事の質の向上に務め、本格的な「AI記事」への進化も視野にプロジェクトを進めていくとしている。

 人間の記者が決算短信の公表後、2分で記事を書き、公開することは不可能。AIの活用で効率性や即時性が高まる一方、記者を生業とする者として、「AIに仕事を奪われるのでは」との思いも頭をもたげる。

1月25日、LINEの出澤剛社長は決算説明会に登場。その10分以上前に、AI記者の記事は公開されていた

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

「AIが決算記事を完全自動配信、日経が開始」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

面白い取り組みをしている会社と評判になれば、入社希望者が増える。その結果、技能伝承もできるはずだ。

山崎 悦次 山崎金属工業社長