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丸紅とロケット開発ベンチャーをつないだ男

大手と中小の連携で「カタリスト」はもっと必要になる

2016年1月28日(木)

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 2016年1月19日、丸紅がロケット開発ベンチャーのインターステラテクノロジズ(IST、北海道大樹町)と業務提携するニュースが流れた。「日経ビジネス」1月25日号のスペシャルリポート「超小型衛星打ち上げで価格破壊 ホリエ流ロケットビジネスの勝算」でも、ISTと丸紅の業務提携を報じた。

左からIST創業者の堀江貴文氏、同社社長の稲川貴大氏、ISTと丸紅を結びつけることに貢献した大出整氏(写真:的野 弘路)

 記事タイトルを見ても分かる通り、ISTは堀江貴文氏(43歳)らが2013年に設立したベンチャー企業だ。重量50kg以下の超小型人工衛星の打ち上げに特化した小型ロケットを開発している。高度100kmに上がって落ちるサブオービタル(準軌道)用ロケットの開発は既にメドが立っており、年内にも量産工場を大樹町で稼働させる予定だ。丸紅は、ISTに開発費を提供する代わりに新株予約権を取得し、商用化の際は営業を担当することになっている。

 設立してまだ3年足らずの小さなベンチャー企業と大手商社のタッグ。一見すると不釣合いの業務提携は、いかにして生まれたのか。そこには、後に丸紅を辞めて米国シリコンバレーに渡った元社員の存在があった。現在はシリコンバレーでベンチャー企業の立ち上げ準備を進めている大出整氏(36歳)だ。

衛星の開発スピードにロケットがついていけていない

 大出氏がロケット打ち上げビジネスに興味を持ち始めたのは、丸紅の航空宇宙関連部門の営業を担当していた2014年初夏のことだ。ある勉強会に出席した時、人工衛星の小型化と開発・製造における低価格化が急速に進んでいることを知った。

 一方で、衛星を打ち上げるロケットの小型化や低価格化は進んでいなかった。企業などが小型衛星を開発して打ち上げる場合、政府機関などが打ち上げる巨大ロケットの空いたスペースを“間借り”するしかない。打ち上げの日取りもロケットが向かう軌道も選べないうえ、打ち上げ費用に5億~数十億円が必要というのが現状だった。

 せっかく小型衛星を低価格で開発できても、打ち上げに莫大な費用がかかっては意味がない。「この格差は必ずビジネスになる」。大出氏はこの時、そう直感したという。

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「丸紅とロケット開発ベンチャーをつないだ男」の著者

池松 由香

池松 由香(いけまつ・ゆか)

日経ビジネス記者

北米毎日新聞社(米国サンフランシスコ)で5年間、記者を務めた後、帰国。日経E-BIZ、日経ベンチャー(現・日経トップリーダー)、日経ものづくりの記者を経て、2014年10月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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