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IHIと三菱重工、モノづくりの初歩的ミスに沈む 

両社トップも嘆く、生産現場でのまさかの「オウンゴール」

2016年2月12日(金)

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 「モノづくり企業として誠に恥ずかしい」「ショックで考えられない事象。根本から見直さないといけない」──。

 2月上旬、2015年4~12月期の決算説明会でIHIの斎藤保社長は何度も悔しさをにじませた。一体、何が起こったのか。

 インドネシアの現地法人の工場が手がけた、日本国内外の発電所向けボイラーで多数の品質問題が発覚したのだ。溶接時に指示と異なる材料を使ったため、出荷前の水圧試験で水漏れが起こって問題が発覚した。

 IHIでは従業員への教育不足を原因としているが、生産現場における基本的な作業での初歩的ともいえるミスによって、急ピッチでの補修工事が必要になった。また、納期遅延に伴い、顧客から請求される可能性が出てきた費用などを新たに計上。すでに公表済みだったその他のトラブルの費用も含めて、2016年3月期の連結最終損益は、従来予想の180億円の黒字から一転、300億円の赤字に陥る見通しとなった。最終赤字は7期ぶりだ。

溶接人員拡大で教育が不徹底

 資源価格の暴落や新興国経済の減速などで業績見通しを下方修正する企業が目立つのに対し、サッカーでいうところの「オウンゴール」に近い状態だ。IHIはただでさえ、海洋構造物などの施工に難渋し、これまでも2016年3月期の業績を下方修正してきた。「余計な失点だった」、という経営陣の気持ちは痛いほど伝わってくる。

 ボイラーで問題を起こしたインドネシア工場では2013年夏から、生産量拡大に対応するため、溶接担当者を増員。当初の約120人からピークには200人程度に膨らんだという。しかし経験の浅い人も少なくないうえ、教育が追い付かなかった。

 溶接現場で材料を管理する人、溶接にあたる人、全体の管理者、それぞれがチェックする品質管理の仕組みはあったものの、機能しなかった。結果的に、本来使うべきではない材料を使って溶接してしまったことで、十分な強度などを確保できなかった。

 2015年夏に水圧試験での不具合を確認。原因究明やほかにも不具合がないかなどを調査し、12月までに問題個所の特定や是正策の策定にこぎつけたという。最終的に溶接不良は4つの案件で見つかった。

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「IHIと三菱重工、モノづくりの初歩的ミスに沈む 」の著者

寺井 伸太郎

寺井 伸太郎(てらい・しんたろう)

日経ビジネス記者

2002年、慶応義塾大学を卒業し、日本経済新聞社に入社。東京や名古屋での企業担当などを経て、直近は決算を取材する証券部。15年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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