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ローソンが実験店「電子タグで無人会計」

便利で「誤作動はほぼゼロ」も、普及には課題山積

2017年2月15日(水)

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 ローソンとパナソニックは2月14日、電子タグを使った精算システムを公開した。お客には待ち時間が減る、店にも店員の負担を軽くできるなどの利点がある。ただ電子タグをどうやって全商品に取り付けるのかなど、実現に向けては課題も山積みだ。

 RFID――。アルファベット語やカタカナ語であふれかえる産業界に、また新顔が加わることになりそうだ。読みかたはアールエフ・アイディー。Radio Frequency IDentificationの頭文字をとった略語で、電子タグに記録された情報を無線で検知することで、それぞれの商品を判別する仕組みのことを指す。

 このRFIDを活用した精算システムの導入に向け、ローソンが動き始めた。パナソニックと共同でシステムを開発し、「ローソン パナソニック前店」(大阪府守口市)で2月6日に実証実験を開始。報道陣に14日公開した。ファーストリテイリング傘下の「ジーユー」などアパレル業界では導入が始まっているが、コンビニのように食品や日用品を取り扱う小売り企業での取り組みは珍しい。

ローソンとパナソニックが実験店で使いはじめた電子タグ(2017年2月14日、大阪府守口市、以下同)

 最大の特徴は、カゴに入っている商品なら複数でも一括認識できる点だ。

 お昼にローソンに立ち寄ったとする。カップ麺1個に板チョコ1枚、缶コーヒー1本……などと組み合わせて買う場合、従来はレジで店員がすべての商品のバーコードをそれぞれ読み取っていた。

カゴを読み取り装置のなかに置くと、中に入っている商品を一括で検知し、代金を計算する

 RFIDを使えば、カゴに入った商品を専用の装置に入れるだけで、ものの数秒でスキャンが完了する。スキャナーと商品を一つずつ接触させる必要はない。お客は画面に表示された購入品目の一覧を確認し、あとは現金でもクレジットカードでも、好きな方法で支払うだけ。ローソンとパナソニックは自動袋詰め装置の開発も進めており、お客が精算にあたって手を動かすのは「装置にカゴを置く」「画面を操作して支払う」「ビニール袋を手に取る」という3回だけだ。

電子タグがずらり貼り付けられた光景は壮観(?)
商品1個ごとに電子タグ1枚が必要になる

 カギを握るのが、手のひらに乗るほどの小さなステッカーだ。これがいわゆる電子タグ。商品ごとに価格などの個別情報が書き込まれており、読み取り装置に入れると多方向から電磁波をあて、データをやりとりする。

「誤作動はほぼゼロ」

 万が一タグが重なっていても正確に代金を請求できるよう、読み取り装置のなかでは「秘密の微調整」(パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社技術本部の足立秀人・ロボティクス開発室長)を施している。詳細は明かせないというが、人間であればカゴの底をトントンと叩くようなイメージでタグの位置をうまくずらし、読み取りやすくしている模様だ。「誤作動はほぼゼロというレベルに達している」。足立室長は胸を張る。

電子レンジで温めるような商品は現時点で電子タグに対応していない

 タグは一部に金属を使っているため、電子レンジであたためることが想定される弁当や総菜には現時点で対応していない。それでも店内にある約3000種類の商品のうち、2500種類前後はRFIDでの支払いができるようにした。

 「小売り業の現場では人手不足が深刻。RFIDの活用は、その解決策の一つになりうる」。ローソンの竹増貞信社長はかねてそう語ってきた。

 RFIDが生きるのは会計時だけではない。検品や棚卸し作業の際の在庫管理に使えば、従業員の負担がぐっと減る。目視によるミスも防げる。手に取って商品を確認する必要がないので、落として破損するようなリスクも低減できる。

 パナソニックの足立室長は「日本のコンビニ業界が全面採用すれば、年間1000億枚の電子タグを使うことになる」と話す。「(少子高齢化による)人手不足においては、日本は世界の先をゆく。日本で成功すれば、世界規模で広がる」と期待する。

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「ローソンが実験店「電子タグで無人会計」」の著者

藤村 広平

藤村 広平(ふじむら・こうへい)

日経ビジネス記者

2011年早稲田大学国際教養学部卒業、日本経済新聞社に入社。整理部勤務、総合商社インド拠点でのインターン研修などを経て、企業報道部で自動車業界を担当。2016年春から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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