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電通の教訓―ヤマトが全社調査に乗り出した背景

数百億の残業代を支払うことになる可能性も

2017年3月15日(水)

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労基法違反で是正勧告を受けたヤマト運輸が、大規模な労働環境調査に乗り出す。巨額の残業代を支払うことになる可能性も出てきた。背景には電通のケースでも明らかになった、労働行政の大きな方針転換がある。

ネット通販の急伸で労働負荷が高まった(写真=Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 ヤマトホールディングス(HD)はヤマト運輸など複数のグループ企業の社員を対象として労働環境調査を始めた。

 ヤマト運輸は昨年、残業代の一部を支払わず休憩時間を適切にとらせていなかったとして、横浜北労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けている。出社や退社時に打刻するタイムカードではなく携帯端末を稼働させる時刻で労働時間を管理していたため、電源を入れる前の仕分け作業や切った後の伝票作成などの業務が未払いとなっていた。

 調査の対象人数はおよそ7万6000人とされ、残業代の支払いに必要な原資は数百億円に上る可能性がある。ヤマトHDは2017年3月期の営業利益を580億円と予想しているが、業績への影響は避けられない状況だ。ヤマト運輸は「未払いが判明すれば、企業としてしっかりと対応する」(広報)としている。

 使用者側の代理人として労働事件の経験が豊富な杜若経営法律事務所の岸田鑑彦弁護士は「実態として、労使合意の下で労基法と異なる労働時間管理をしている企業は少なくない。ただ、労働環境の悪化などをきっかけに争いになれば、合意があっても企業が負けるケースが多い」と注意喚起をする。

コメント3件コメント/レビュー

仕事の取り方も正規の値段で行くように、労働者の雇用も成果をあげられるレベルの人にはそれ相応の給与を払い、新人の教育期間は職業訓練として逆に学費をもらう形にすればよい。
企業は本来無給で新人教育するお国柄なのに、労働者の首を守りすぎておかしくなった。(2017/03/17 08:16)

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「電通の教訓―ヤマトが全社調査に乗り出した背景」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

仕事の取り方も正規の値段で行くように、労働者の雇用も成果をあげられるレベルの人にはそれ相応の給与を払い、新人の教育期間は職業訓練として逆に学費をもらう形にすればよい。
企業は本来無給で新人教育するお国柄なのに、労働者の首を守りすぎておかしくなった。(2017/03/17 08:16)

企業へ労働環境管理を義務付ける動きは評価できる。
これをきっかけにして、多重下請けで苦しむIT業界を初めとした、
無責任な労働管理を厳格に規制する動きに繋がっていくべき。

これは義務であり、労働規制が正しく機能しないまま放置されるなら、
日本企業の生産性はいつになっても向上せず、人材不足で労働市場は崩壊する。
見かけだけの管理なら、今までも出来ていたはず。
日本には労働管理が出来る管理者も、正常な経営が出来る経営者も、
どちらも危機的なまでに少なすぎる。(2017/03/15 21:03)

ぜひ大口値上げを勝ち取ってください。
交渉状況を公開すると支援が多数あると思いますので、ぜひ公開してください。(2017/03/15 11:18)

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三品 和広 神戸大学教授