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AIの「人間超え」、その時トップ囲碁棋士は

緊急寄稿:高尾紳路九段が見たシンギュラリティの風景

  • 高尾 紳路

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2016年3月19日(土)

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 今年3月、世界トッププレイヤーの1人、韓国の李世ドル(イ・セドル)九段が五番勝負でグーグル傘下企業のディープマインドが開発した人工知能(AI)「アルファ碁」に敗れたというニュースが世界中を駆け巡った。チェス、将棋など人類の知性の象徴とされてきたゲームで次々にAIによる「人間超え」が起きてきたが、「早くて10年後」とされてきた囲碁がここまで早く陥落することを予想する人はいなかった。

 AIが人間を超える、シンギュラリティ(技術的特異点)。遅かれ早かれ、我々全員が直面する現実だ。正に今、囲碁棋士はその現実に向き合っている。そこには、どのような光景が広がっているのか。名人、本因坊など14回のタイトル獲得経験を持つ日本囲碁界のトップ棋士の1人、高尾紳路九段が緊急寄稿した。

 3月9~15日にかけて行われた五番勝負で、韓国の李世ドル九段が人工知能(AI)「アルファ碁」に敗れた。通算成績は1勝4敗だった。

 アルファ碁の存在を知ったのは1月末。中国のプロ棋士で欧州チャンピオンの樊麾(ファン・フイ)氏を、5戦全勝で破ったというニュースを聞いた時だ。それまで囲碁ソフトはアマチュアの高段者レベルだったのが、突然プロに勝つまでに進化したというのだから驚いた。しかも、あの李九段と五番勝負を戦うというではないか。

 棋譜を冷静に分析してみると、その時点でのアルファ碁の棋力は比較的弱いプロといったところかと感じた。五番勝負まで半年で、アルファ碁が更に強くなるだろうとは思ったものの、それでも李九段の有利は揺るがないと予想していた。

予想を覆したAIの勝利

 3月9日、第1局。アルファ碁(白番)には正直、それほどの強さを感じなかった。途中経過では白の形勢が良さそうだとは思っていた。だが、それから白が損を重ねたこともあり「逆転しただろう」と思って、そこからあまり注意して見ていなかった。

李世ドル九段(右)とアルファ碁の対決は誰も予想していない結果に終わった(提供:Google)

 ところが、終わってみると李九段が負けたという。もちろんショックは大きかった。だが当時、アルファ碁についてほとんど情報がない状況で、李九段もアルファ碁の強さを試すような打ち方をしていた印象があった。何度も世界戦を制しているとはいえ、世界中の注目を集める大一番でやや固くなっている様子も伺えた。いつもの実力を発揮すれば、やはり李九段の方が強いのではないか。それが局後の率直な感想だった。

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