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輸入制限で日本を除外しないトランプの頭の中

筋違いだが理屈は単純。狙いは「日米FTA交渉の開始」

2018年3月24日(土)

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トランプ政権が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を発動した。欧州連合(EU)や韓国など7カ国・地域が適用除外になったが、日本は中国とともに対象にされた。なぜ、日本は除外されなかったのか。狙いは、4月の安倍首相訪米の際に米国に有利な交渉カードを日本に切らせることにある。

トランプ大統領は鉄鋼・アルミニウムの輸入制限を発動した(写真:UPI/アフロ)

 ついに、トランプ政権は鉄鋼・アルミニウムの輸入制限を発動してしまった。昨年12月に予想した通り、米中間で貿易戦争の悪夢が現実になりそうだ。(参照:中国と米国の「一方的制裁」の応酬の悪夢

 鉄鋼問題の本質は中国の過剰生産問題である。そのため、本来は「中国問題」であるはずだが、米国の無謀な輸入制限によって日本と欧州をも敵に回す「米国問題」にすり替わってしまった。

 ほくそ笑んでいるのは中国だ。中国は、日米欧が連携して「中国問題」を解決しろと圧力をかけることを最も警戒していた。トランプ大統領は目先の交渉術に酔いしれた結果、本質的な対中国戦略を見失ってしまった。

「米国問題」にすり替わった鉄鋼問題に過剰反応は禁物

 輸入制限の対象国については、7カ国・地域を適用除外にする一方、日本は除外の対象になっていない。同盟国であることや、安倍・トランプの蜜月関係を考えると、日本は当然、適用除外になるだろうと高をくくっていた向きも多かった。そのため、日本が除外対象にならなかったことに衝撃が走っている。3月23日の日経平均株価も大幅下落した。

 しかし、過剰反応は禁物だ。

 輸入規制対象から除外される国や地域は、4月末までに正式決定される。それまでは駆け引きが続くからだ。

 除外対象となった7カ国・地域についても、4月末まで一時的に適用が猶予されているに過ぎない。7カ国・地域も、恒久的に適用除外対象となるために、引き続き交渉を迫られるのだ。

 これこそ、トランプ流の交渉術である。

コメント15件コメント/レビュー

>日本から米国への鉄鋼輸出は日本の生産量の2%程度に過ぎない。
>しかも過半は鉄道用のレールや石油パイプライン用など、
>日本以外からの調達が難しいものだ。

菅内閣官房長官も日本の製品は代替が効かないといわれていましたし
トランプ大統領に持たせる花は「関税受け入れ」でいいのでは?
関税除外にこだわって余計な果実をアメリカにくれてやる必要は
全く無いんですから。(2018/03/26 19:54)

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「輸入制限で日本を除外しないトランプの頭の中」の著者

細川 昌彦

細川 昌彦(ほそかわ・まさひこ)

中部大学特任教授(元・経済産業省米州課長)

1955年1月生まれ。77年東京大学法学部卒業、通商産業省入省。「東京国際映画祭」の企画立案、山形県警出向、貿易局安全保障貿易管理課長などを経て98年通商政策局米州課長。日米の通商交渉を最前線で担当した。2002年ハーバード・ビジネス・スクールAMP修了。2003年中部経済産業局長として「グレーター・ナゴヤ」構想を提唱。2004年日本貿易振興機構ニューヨーク・センター所長。2006年経済産業省退職。現在は中部大学で教鞭をとる傍ら、自治体や企業のアドバイザーを務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

>日本から米国への鉄鋼輸出は日本の生産量の2%程度に過ぎない。
>しかも過半は鉄道用のレールや石油パイプライン用など、
>日本以外からの調達が難しいものだ。

菅内閣官房長官も日本の製品は代替が効かないといわれていましたし
トランプ大統領に持たせる花は「関税受け入れ」でいいのでは?
関税除外にこだわって余計な果実をアメリカにくれてやる必要は
全く無いんですから。(2018/03/26 19:54)

今回、日本が除外対象にならなかったことの衝撃が、政府筋に殆どみられません。
今後の、日米首脳交渉で安倍氏が『日本の除外対象』を勝ち取ると云う筋書きは出来ているのではないかと考えます。
これにより内閣支持率の急上昇を目論んでいると考えられます。(2018/03/26 18:16)

中露と日本。トランプ大統領にとってこの3国は嫌なのか?だが、中国ロシアと日本は全く異なる。口だけだったオバマ政権からトランプ政権になり、米国は確かにある意味で的確な政策を打ち出して来てもいるが、同盟国をも裏切るような米国第一主義は他国への米国の影響力を貶めることに繋がろう。彼は米国IT企業が日本市場でどれほどのパワーを有しているのか、また輸入関税の点で日本側が米国車のそれをゼロとしていることなどをきちんと知っているのだろうか?1945年以来、日本は米国の忠臣みたいな存在であった。属国だと揶揄する声もあるがその一面は確かにある。ただ、中国と一緒になって米国に対することだけはやるべきではない。その数々の発言録からしてトランプ大統領は根っからの白人主義者であろう。非西洋大国の中国が第一の敵。で、日本が第二⁉︎ 内心でそんな感情を抱いている可能性だってある。戦後70年以上の時を経た。日本もそろそろちょっとだけ自立してみよう。米国との同盟関係は維持しつつ東南アジア諸国やインド。米国離脱後のTPP交渉妥結で知り得た事実は、日本は日本人が思っている以上に案外パワフルな国だということ。中国のような国粋主義に行くことなく、また米国による理不尽な仕打ちに感情的になるのでもなく、国益追求のためにしたたかな姿勢を貫くべき。また、友好国とは真の友好意識の増進にコツコツと努める。さすれば、中長期的に観て大きな成果が出て来るであろう。習近平体制と異なり、トランプ体制は長くても2025年まで。民主国家の米国はそんなにブレないと思う。世界第3の経済大国、また世界屈指の技術強国として、内政面で改善すべき点は敢然と改善し泰然とした民主国家・日本を築いて行きたいもの。日本人は世界でも最も悲観的な思考をしがちらしい。日本を悲観するのならば、ではこの世界の中のいったいどこの国を理想と為すのか? 悲観論は経済を萎縮させる。私は、それこそが敵性勢力によるプロパガンダ謀略の真の目的だと診ている。主観。(2018/03/26 13:51)

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