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原発事故の被災地で見たテスラEVへの期待

電気自動車がイーロン・マスクと福島、安倍首相をつなげる

2016年4月11日(月)

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 あまりに対照的な点と点がつながろうとしている。

 3月31日、米テスラ・モーターズのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)は米カリフォルニア州で新型量産電気自動車(EV)「モデル3」を発表した。発表後の1週間で32万5000台以上の予約があり、2015年のテスラの販売台数の6倍以上になっている。

 2017年末という発売時期がポイントの1つだ。カリフォルニア州は自動車各社に一定割合の排ガスゼロ車の販売を義務付けるZEV規制を2018年から強化するため、テスラのEV販売の追い風になりそうだ。ZEV規制とギガファクトリーについては筆者の2014年3月10日号の記事を参照していただきたい。

テスラの新型車「モデル3」。1回の充電あたりの航続距離は215マイル(約345キロメートル)以上だ

 2014年9月の日経ビジネスのインタビューでイーロン・マスクCEOは「モデル3の開発費用を賄うためには、(高級車の)モデルSと(SUVの)モデルXの成功がすごく重要だ」と語っている。そのモデルSとモデルXの拡販に不可欠になる工場が、東京電力・福島第一原子力発電所の事故の被災地にある。

48人を福島県内で新規採用

 3月24日。筆者は福島県のいわき駅からバスで福島県楢葉町に向かった。住友金属鉱山が同町に建設した電池部材工場の竣工式を取材するためだ。同工場ではテスラのEV向けリチウムイオン電池の正極材を生産する。

 寒空の下、除染で取り除いた表土や草木を入れた黒い袋をあちこちで目にする。1時間ほど幹線道路を北上していくと、楢葉南工場団地の看板が見える。交差点を右に曲がれば原発事故の作業拠点であるJヴィレッジで、左が楢葉南工業団地だ。

 楢葉町は昨年9月に避難指示が解除されたが、住民帰還は1割に満たない。もちろん、工場団地に戻る企業もほとんどない。訪れた時は、辺り一帯が静まりかえっていた。

 奥に進んでいくと、一角にだけ真新しい工場がある。それが住友鉱山の電池部材工場だ。

 国や福島県の期待は大きい。竣工式には電池部材の供給先であるパナソニック幹部のほか、経済産業副大臣や復興副大臣、福島県副知事、楢葉町長などが出席した。

 特に楢葉町の思いはひと際強い。働く場所がなければ、住民帰還もままならないからだ。住友鉱山は新工場の立ち上げに伴い、58人の従業員を確保した。そのうち48人を福島県内で新規採用した。

 楢葉町の松本幸英町長は「新工場は復興、町の発展に貢献してもらえる。メイドイン楢葉の高品質製品が世界中で使用されることを願う」と話した。

全町避難が解除されたばかりの福島県楢葉町に建設された住友金属鉱山の電池部材工場

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「原発事故の被災地で見たテスラEVへの期待」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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