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「内部統制は有効」、開き直った東芝決算

「適正意見」得られず、上場維持は崖っぷち

2017年4月12日(水)

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 一連の問題の原因となったのが、米WHにおける「不適切なプレッシャー」だ。WHは2015年12月末、米エンジニアリング大手のシカゴ・ブリッジ・アンド・アイアン(CB&I)からCB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)を「0ドル」で買収。WHは買収後、S&Wの資産と負債を評価する「取得価格配分手続」を実施してきた。この過程でWHの損失を低減するため、経営者が内部統制を逸脱する行為をしたとされる。内部告発により17年1月に問題が発覚したが、4月に入るまで調査が完了しなかった。この問題を巡り、会計監査を担当するPwCあらたと見解が対立したのだ。(ひねり出した「新生東芝」という絵空事) 

 だが会見で東芝経営陣から飛び出したのは、「内部統制は有効」という自らの正当性を主張する発言の数々だ。

 「異例」といえる決算発表をした理由を問われた東芝の綱川社長は「前回の延期(3月14日)以降、(東芝の監査委員会が)調査を進めたが会計へ影響を与えるような問題はなかった。これ以上調査を延長しても(監査法人から適正意見が出ず)また延期となり、同じ状態が続くことが考えられるので今回決断した」と説明した。

「不適切なプレッシャーとみなされた言動はあった」

 東芝の監査委員会委員長を務める佐藤良二取締役も「東芝とWHは海外原子力事業の買収に伴う損失の調査を真摯に実施した。60万通のメールの確認、役員や従業員へのヒアリングを実施した。調査の過程で一部経営者から不適切なプレッシャーとみなされた言動はあったが、財務諸表への影響はなかった。我々とWHの内部統制は有効に機能している」と強調した。東芝としては、決算発表に向けた調査は尽くしたというわけだ。

 強気な発言は監査法人に対しても及ぶ。PwCあらたは適正意見を表明しなかった理由について、「評価が終了していない調査事項があるため意見表明ができない」(東芝の発表資料より)と説明。問題を引き起こした買収について、東芝がどのタイミングで損失を認識すべきだったか、さらに調査すべきという指摘だ。

 これに対し佐藤取締役は「16年度第3四半期以外の期では損失を認識すべき具体的な証拠は発見できなかった」と真っ向から反論した。監査委員会は4月9日にWHの内部統制問題についての調査報告書をPwCあらたに提出したという。決算延期は監査法人の責任かと問われた綱川社長は、「意見の相違というか見解の相違でだれの責任でもない」と述べるにとどめた。

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「「内部統制は有効」、開き直った東芝決算」の著者

佐伯 真也

佐伯 真也(さえき・しんや)

日経ビジネス記者

家電メーカーで約4年間勤務後、2007年6月に日経BP社に入社。専門誌・日経エレクトロニクスで、デジタル家電やディスプレーなどの最新技術動向を執筆。2013年1月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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