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高級化に置き去り、どうなる「ユネッサン」?

箱根小涌園の再開発を進める藤田観光の瀬川章社長に聞く

  • 白井 咲貴

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2017年4月28日(金)

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 4月20日、箱根・小涌谷に高級旅館「箱根小涌園 天悠(てんゆう)」がオープンした。150室すべてに温泉露天風呂を備え、料金は1泊2食付で1人2万8000円から。広さ70平方メートルの特別客室も6室ある。2人での利用の場合、1泊2食付で1人5万3000円からとかなり高価格だ。館内には箱根外輪山を一望できる大浴場やバー、スパなども備える。

 天悠を運営するのは藤田観光だ。一帯を「箱根小涌園」と名付け複数の宿泊施設や日帰り温泉施設「ユネッサン」などを展開する。

 同社は1948年、旧財閥の藤田家から譲り受けた小涌谷の別荘を一般向けに開放したのを皮切りに、同地のリゾート開発を進めてきた。高度経済成長期、団体旅行のニーズが高まる中、「箱根ホテル小涌園」などの大型宿泊施設を次々に開業した。

 2001年にオープンしたユネッサンは温泉を利用した大型プールやウォータースライダーなどがあり、水着で楽しめることからファミリーやカップル客の人気を集めた。

 一方で開業から60年以上が経ち、宿泊施設の老朽化が進んだことなどから一帯の再開発に乗り出した。その第一弾が今回、オープンした天悠だ。来年にはさらに高価格帯の宿泊施設も着工する。

 高級路線で箱根小涌園の再開発が進む中、気になるのがユネッサンだ。一連の再開発には、同施設の利用者をターゲットにした比較的、低価格な宿泊施設の計画はない。家族客などユネッサン利用者向けの宿泊施設「ユネッサンイン」が、天悠に建て替わってしまった今、ユネッサンだけがいわば、庶民的な施設として中心に残ることになる。

 高級ホテルに囲まれる、ファミリー向けのユネッサン・・・。その立ち位置は大丈夫か? 箱根小涌園の再開発をどのように進めていくのか。ビジネスホテルの「ワシントンホテル」や高級ホテル「ホテル椿山荘東京」など、さまざまなタイプの宿泊施設を全国に展開する藤田観光の瀬川章社長に今後の戦略を聞いた。

瀬川章氏
1955年生まれ。1977年、北海道大学法学部卒業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。2010年4月、同社理事。同年6月、DOWAホールディングス監査役。11年6月、同社取締役。12年3月、藤田観光顧問。同年10月、同社副社長。13年3月、同社社長に就任(写真:的野弘路)

天悠の宿泊費は、以前に建っていたユネッサンインの2倍以上です。150室すべてに温泉露天風呂を備え、ターゲットもファミリーや団体客からアッパーミドル(上位の中間所得層)の個人客へと変えました。これまで、ユネッサンに遊びに行っていたファミリー層はどこに泊まったらいいのか心配になりますが、まずは、箱根小涌園を高級路線で再開発するのはなぜか、その狙いを教えてください。

瀬川章社長(以下、瀬川):ユネッサンインの建物は築50年を超え老朽化が目立っていました。中核の箱根ホテル小涌園も築60年近くになります。そこで箱根小涌園全体の再開発の話が持ち上がり、2013年ごろから本格的な議論を始めました。

 当時、箱根では小規模で高価格帯の宿が出始め、かなり繁盛していました。部屋数が30~40室程度で、1泊2食付きで1人5万円といった宿です。箱根小涌園の再開発の方向性を考えたとき、このような箱根の状況を考慮に入れました。

国内、インバウンドとも個人客を狙う

 国内の旅行マーケットの中心は、団体旅行から個人旅行へと完全に移っています。中高年層も同様です。団塊の世代は65歳以上になり、貯蓄があって時間にもゆとりがあります。この世代の旅行ニーズとして、例えばJR系の高級列車旅行があります。高額ながら即座に完売になってしまうほど、人気を博しています。

 箱根で小規模で高価格帯の宿が流行っているのも、団塊の世代を含む中高年層の個人旅行が増えているからだと考えています。この顧客層はぜひ取りにいきたいと考えています。

「箱根小涌園 天悠」の客室。すべての客室のバルコニーには温泉露天風呂がある(写真:的野弘路)

 高度成長期に発展した小涌園は社員旅行や修学旅行の団体客が主体でしたので、再開発に当たってはマーケットの変化に対応する必要がありました。天悠の開業に続き、再開発の第2弾となるさらに高価格帯の宿泊施設を庭園「蓬莱(ほうらい)園」に開設します。客室は独立した離れタイプの20室のみで富裕層の滞在を想定しています。

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